« 親の顔が見てみたい・その2 | トップページ | 日立電鉄線乗車記 »

2005.02.23

キリコは、心臓に向かう折れた針。

 おれにとって「装甲騎兵ボトムズ」というアニメはある種特別な存在である。TVシリーズが放映されたのはもう22年も前の作品なのだが、おれを含めていまだに熱狂的なファンがいる。新作が雨後のタケノコのように製作され続けているガンダムと異なり、一番新しい映像作品でもTVシリーズの続編として製作された『赫奕たる異端』で、10年も前の作品だ。恐ろしく息が長い作品と言っていい。ファンの中には、趣味が高じて実物大のアーマード・トルーパー(作中に登場する人型兵器の総称。本編中では通して『AT』と呼ばれた)を作っちゃう人までいるのだ。

 そして、おれが今使っている「ぶるない」というハンドルも、元をたどるとこの作品に行き着く。ボトムズのインサイド・ストーリーとして書かれた小説「青の騎士ベルゼルガ物語」(作・はままさのり)の主人公の通り名が「ブルーナイト(小説のタイトルにある『青の騎士』の意)」という。NIFTY-Serveに入会してパソコン通信の世界に足を踏み入れたおれが使ったハンドルが、そこから拝借した「BLUE KNIGHT」だった。話が飛ぶようだが、スーパーファミコンで「ドラゴンクエストIII」がリメイクされたときに、おれを含む友人たちの名前をキャラクターの名前に使った友人がいて、そのときにBLUE KNIGHTを縮めた「ぶるない」という略称が生まれた(ちなみにこのキャラクターの職業は僧侶で、性格は『ぬけめがない』だったそうだ)。で、なにやら据わりのいいこの名前を今使わせてもらっている次第である。この友人には感謝しなければならない。

 個人的な話が長くなったが、そのボトムズの「TV版総音楽集」が届いた。以前発売されたサントラ3枚に、それまで未収録だった曲とOP・EDのカラオケを追加収録したものである。未収録曲に若干ながら期待したのだが、ことごとく肩すかしを食らった感は否めない。特に次回予告で流れていた、OPをアレンジした曲が入っていないのは痛かった。ともあれ、「ボトムズ」と名の付くアルバムはすべて持っているにしても、久しぶりに聴く音楽は耳に心地よい(特に第2クールの『クメン編』は特筆もの)。どうにも惜しいのは、これらの曲を生み出した乾裕樹氏が2003年に物故していることだ。もうあの人が紡ぎ出す新しい曲に出会えないことは、乾氏の音楽の一ファンとしてこの上なく淋しい。

 ボトムズの音楽を担当するのと並行して、乾氏は「カリオカ」というバンドに所属して音楽活動を行っていた。1983年に発表されたアルバム「DUSK」には、ボトムズのEDテーマである「いつもあなたが」をアレンジした「NEVER ENDING」という曲が収録されているが、残念ながらこのアルバムはCD化されていない(『DUSK』の翌年に発表された『Pale Moon』はCD化されているが)。是非「DUSK」もCD化して、ボトムズ以外の乾氏の音楽に、ボトムズのファンが触れてくれることを切に願う。

 そのボトムズもようやくDVDで発売される。それいいのだが、すべての作品映像と膨大な資料やらをセットにして10万円(税抜)という、高額の価格設定はどうにかならなかったのだろうか? 幸か不幸かそれらはLDで揃えている(再生できるハードもある)ので、フトコロに北風が吹いている身としては、これを見送ってもさほど気に病まずに済んでいるのだが。

|

« 親の顔が見てみたい・その2 | トップページ | 日立電鉄線乗車記 »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/75931/3056207

この記事へのトラックバック一覧です: キリコは、心臓に向かう折れた針。:

« 親の顔が見てみたい・その2 | トップページ | 日立電鉄線乗車記 »