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2005.03.12

続・統計に惑わされる事なかれ

 以前書いた「統計に惑わされる事なかれ」は、ネタにしたasahi.comの記事をあざ笑ってやるつもりだったのだが、何件か付いたトラックバックは先を読みに行ってみると、ネタにされていたのはこちらの記事ではなく、asahi.comの記事の方だった。こちらの記事については1字たりとも触れていない。そういった次第で、失礼とも思ったがトラックバックは削除させていただいた。あしからず。

 かつてイギリスの政治家で小説家だったベンジャミン・ディズレイリという人物はこう言った。「嘘には3つの種類がある。嘘、真っ赤な嘘、そして統計だThere are three kinds of lies: lies, damned lies, and statistics. )」。それくらい統計を見るときには眉にツバを塗りたくって当たるべきなのだ。

 例を挙げてみよう。
 最近ちょっとした話題に上った統計で、長崎県の小中学生3600人に県教育委員会が「死んだ人は生き返ると思うか」というアンケートを採ったところ、15.4%が「生き返ると思う」と回答した(実施されたのは佐世保市で小学生が同級生を殺害する事件が起きた年の終わり頃)。
 この数字を多いと思うか少ないと感じるかは人それぞれだろう。とりあえず統計としてのサンプル数は十分のように思えるが、回答者の対象である年齢層が微妙なところである。小学1年生と中学3年生では、自ずとものの考え方が変わってくるはずだ。また、回答者が真摯にアンケートに答えたかどうかも問題である。アンケートのタイミングからして、結果によってはニュースになる可能性が高い。「おれはそんなもの信じないけど『生き返ると思う』って答えたらニュースになるかも」と考えたやつは皆無だったと言い切れるだろうか? 中学生にもなればそのくらいの悪知恵が付いていても不思議ではない。自動車の運転免許を取るときに実施される適性検査で「世の中が嫌になり、時々死にたくなる」の類の質問にシャレで「はい」と答える連中がいるが、それと同様の心理である。
 こんな統計でも、疑う余地はあるのだ。

 そして今回カナダの大学で行われた調査で取られたサンプルは長崎の例の10分の1以下である。嘘の入り込みにくいデータではあるが、統計として発表するには少なすぎる数字と言わざるを得ない。まあカナダの学会はこんな調査結果を鵜呑みにするほど愚かではないと思うが。

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