高校野球応援団のレパートリー
最近は春・夏を問わず高校野球に対する関心が薄れてきている。幸運にもおれの在学していた高校は、天の配剤か悪魔のきまぐれか、おれが2年生のときに夏の全国大会に出場し、1勝だけした。あれから今年でちょうど20年になるが、おれの母校が甲子園に行ったのはあの時1回だけである。
その頃の高校野球の応援で吹奏楽部が演奏していたのは、もっぱら既製のプロ野球選手の応援歌だった(当時は中畑とかクロマティが現役だったっけ)。ここ数年のTV中継などを見ている限りでは、どうも応援で使われる曲は、どの学校も似たり寄ったりで面白味に欠ける。ちょっとリストアップしてみると、
- 山本リンダの「狙いうち」(これ1973年の曲だぞ)
- ピンクレディーの「サウスポー」(おれと同年代の女性の多くは振り付きで歌えるだろう)
- アントニオ猪木のテーマ「炎のファイター」(押せ押せムードのときに多用される)
- 「ルパン三世のテーマ」(ここ数年はよく耳にする)
- 岩崎良美の「タッチ」(野球ネタだから自然な選曲なのかも)
……このへんがスタンダードナンバーと化している。いくらなんでも最初に挙げた2曲は「今の高校生」が演奏するには古すぎると思うのだが、どうだろう。そんなわけで、これらのスタンダードナンバー以外の曲が聞こえてくると、思わず耳がダンボになってしまう。最近ではPL学園の応援で「宇宙戦艦ヤマト」の「コスモタイガーのテーマ」(正確な曲名は知らないのだが、これで分かるだろうか?正確には『新たなる旅立ち』のサントラに収録されている「新コスモタイガー」)が使われていて驚いた憶えがある。まあこれにしてもだいぶ古いが。
そして今日である。愛工大名電と神戸国際大付属の試合をぼーっと見ていたら、耳に憶えのある曲が聞こえてきて、思わずTVに見入った。それは「ヤットデタマンの歌」であった。当然「なぜ『ヤットデタマン』?」という疑問は浮かんだが、この曲を応援に使っていた愛工大名電側に思わず肩入れしてしまったのもまた事実である。その後「マツケンサンバ」も演奏していたので若干引いたが、こんなパターン破りの選曲は大歓迎である。
その愛工大名電は決勝に駒を進めた。きっと決勝戦でも「ヤットデタマンの歌」は演奏されるだろう。TV観戦できる人は吹奏楽部の演奏にも注意して見てほしい。がんばれ、愛工大名電……の吹奏楽部。
4月4日追記:なんの偶然か、狩人さんが同様のネタでブログを書いている。あちらからもリンクが張られているので、トラックバックはしないが。
さらに余談。おれの母校が甲子園での初戦を控えた夜に、日本航空123便が御巣鷹山に墜落する事故が起きた。ちょうど試合中に生存者発見の報がバックスクリーンに表示されたのをよく憶えている。
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コメント
こちらでははじめまして。高校野球応援ソング、良い着眼点です。(^^) 愛工大名電は『ヤットデタマン』ですかぁー。テレビ見てる時間ならつけて聴いてみたいと思います。でも、何でその選曲なんでしょうね?『ヤッターマン』なら中畑清なんだけど(笑)。
・・・あ、メアド入れないと送信できないんですね。ほにゃらば・・・ポチッとな(笑)。
投稿: 狩人 | 2005.04.04 01:29
こちらへのお初のコメント、ありがとうございます。
「ヤットデタマンの歌」で愛工大明電の応援で使われるのは「来たぞ~来たぞ~♪」あたりからです。よーく聴いていれば分かります、狩人さんならきっと。でもこのコメント、試合開始までに読むだろうか?
タイムボカンシリーズなら「逆転イッパツマン」という野球ネタがあるのに、なんで「ヤットデタマン」なんでしょうねえ。これは関係者に訊いてみないと分かりませんね。
「ヤッターマンなら中畑」って、それはただのあだ名ですって。
ちなみにこんな時間にコメントを書いているのは震度3の地震に叩き起こされたせいです。
投稿: ぶるない | 2005.04.04 05:06