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2005.04.24

ヤブヘビな怪獣映画

 弟がかなり興味本位で「大怪獣バラン」の中古DVDを買ってきたので、昨夜見てみることにした。が、なんというか、予算的に苦しかったのか、単調な作品だった。

 物語は東北地方のある村で、シベリアにしか棲息していないはずの蝶が発見されたところから始まる。生物研究所の所員が現地に派遣されるが、その所員たちは謎の死を遂げた。所長の助手と、遭難した所員の妹である記者、そしてカメラマンの3人が現地に向かう。地元の村民たち(後年の「キングコング対ゴジラ」や「モスラ」に登場する原住民のような感じ)は「バラダギ山神」の祟りだという。やがて村の奥にある湖からバランが出現する――。

 ここまでは怪獣映画の王道とも言うべき「予兆」→「出現」というパターンである。しかし、ここからがどうもいただけない。

 バラン撃滅のために自衛隊が出動、湖からバランをいぶりだして攻撃をかけるが、バランはそれを物ともせず、手足の間に貼った皮膜で飛び去ってしまう。以降は、なぜか東京に向かうバランと自衛隊の攻防戦が展開されるのだが、F-86セイバーのミサイル攻撃と24連装ロケット砲や戦車の攻撃シーンは「何回同じものを見せるんだ?」と言いたくなるくらい執拗に繰り返される。モノクロ作品であるせいか、実際の哨戒艇からの射撃シーンと特撮シーンのつながりに違和感を感じさせないのはいいのだが、そういうものばかり見せられるとどうしても飽きてくる。

 自衛隊がしゃしゃり出てくるまで、バランはそれほどの悪事を働いたわけではない(冒頭に出てきた生物研究所所員をジープごと踏みつぶしたくらいか)。むしろ自衛隊に住み処である湖を追い出されたせいで、かえって人間に対して敵意をむき出したように見えた。まさに「藪をつついて蛇を出す」の例え通りである。「自衛隊が余計なことをしなければ被害は拡大しなかったのに」と考えてしまうのはおれだけだろうか?

 見終わった後にフォローしようのない脱力感に見舞われたおれと弟が、DVDを再度中古屋に売り飛ばすことを決断するまでさほどの時間はかからなかった。

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