« 2005年7月 | トップページ | 2005年9月 »

2005.08.30

選挙戦ジェットストリームアタック

 衆議院選挙が公示され、早速選挙カーが候補者の名前を連呼しながら家の近くの道を走っている。南側の道路はそこそこ通行量が多いので、結構な頻度でこの手の車が通るのだが、たまに反対側の細い道にまで入ってくるやつがいるとやかましいことこの上ない。

 間がいいのか悪いのか、おれの住んでいるところでは9月11日は選挙が三つも重なっている。衆議院選挙、県知事選挙、そして村長選挙。さながら選挙のジェットストリームアタックである。まあ地域によってはさらにもうひとつくらい重なってゴーストフォーメーション(知らない人多いだろうな、これ)になっているところもあるかも知れんが。

 さしあたり衆院選の方は消去法で誰に投票するかすでに決めているのだが、問題は知事選と村長選である。

 今朝の朝刊に県知事選の立候補者に政策アンケートが載っていたのだが、「最後にプライベートな質問」として「愛読書」だの「好きな芸能人」だのを訊いていて、現職知事の方はそれらの項目に対して「特になし」と回答している。このあたりの質問であればそれでもどうということはないのだが、「小学生のころの夢」や「今行ってみたい国」に対しての答えまで「特になし」だったのにはいささかがっくりである。正直なところ、知事としてでなく一個人として「つまらない人」という印象を持たざるを得ない。

 村長選は村長選で、現職村長が議会をないがしろにしているとかで評判がよろしくないらしい。とはいえ、その対立候補が原発推進派というのがどうにもいただけない(現職知事も原発推進派らしい)。日頃でんこちゃんに怒られそうな電気の使い方をしている身としては、電力需要の必要性は分かるのだが、処理に何万年もかかるようなゴミを残すような発電方法はいかがなものかと思うのだ。

 いずれにせよ、投票日までにはベターな選択をしなければならない。悩みどころである。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.08.27

記録、それはいつも儚い

 ……と、毎回番組のエンディングで言っていたのは「びっくり日本新記録」。

 とかく「世界記録に挑戦」という言葉にはロマンを感じるが、ニュースなどで報じられるこのフレーズにはどうにもロマンが感じられない。改めて実感させられたのがZAKZAKにあった「CMのギネス記録に挑戦…資生堂、芸能人52人起用」という見出しの記事。記事を読んでみると、

 資生堂は、男性向けブランド「ウーノ」から整髪料などの新たなヘアケア商品を発売し、25日発表会を開いた。人気のお笑い芸能人52人をテレビCMに起用し、26日には1日のCM放映のギネス記録に挑戦した。

 「そんな世界記録があったのか」というのが偽らざる感想である。このCMの記録もそうなのだが、報道される「ギネス記録に挑戦」というものの実態は単なる人海戦術であって、個人の力量や優れた技術が認められたというケースはあまり聞かない。悪い言い方をするなら「頭数さえ集められれば記録になってしまう」というのがどうにもいただけない。この典型的な例のひとつが2003年に公開された「仮面ライダー555 パラダイス・ロスト」のエンディングクレジットにまつわるもの(ZAKZAK)。

 本編が終わり、黒いバックに白い文字で書かれたキャスト、スタッフ、協賛会社…スクリーン下部から次々と上がってくるその数は、何と4070。その約9割(3794)を占めるのが、同作にエキストラ出演した一般人の名前だ。

〔中略〕

 東映は、交通費も自費、手弁当で参加してくれたライダーファンに「感謝の気持ちを表したい」と、参加者のうち3794人の名前を代表としてクレジットすることを決定。俳優やキャストらメーンの文字に比べるとかなり小さいサイズだが、すべて収めた。

 実際にアメリカ映画ではエキストラまですべてクレジットに入れるそうだが、これを劇場で見たときには、正直「バカじゃねえの?」と呆れたものである。ご丁寧なことにエキストラのクレジット部分はところどころに空白があって、それをよく見ると、縦に「THANK YOU!」と読めるという変な凝りっぷり。先の記事では「かなり小さいサイズ」とあるが、劇場で見ていてもほとんど判読できないほど小さいサイズであった(クレジットのスクロールが早かったのも判読できなかった理由のひとつだが)。もはやクレジットと呼べるようなものではなく、ほとんど幾何学模様と言った方が適切であるような代物である。その後これがギネス記録に認定されたとの記事はなかったが、やはり却下されたのだろうか。おれが認定する側なら却下するが。

 記録というものはいつかは破られるものだ。まして単なる一時的な話題作りのためだけに人海戦術で作られたものであればなおのこと。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.25

NHKで「萌え」を聞いた

 NHKのTVとラジオに「気になることば」というコーナーがある。「アナウンス室のことばおじさん」こと梅津正樹アナウンサーが、視聴者やリスナーから寄せられたり最近話題になっている言葉や言い回しについてコメントするもので、ラジオ(第1)が「ラジオほっとタイム」内で15時45分から、TV(総合)が「お元気ですか 日本列島」内で16時45分から、それぞれ放送されているが内容はほとんど同じ(TVでは必要に応じて字幕が出る程度)である。

 で、昨日のことである。当ブログで取り上げたとおり、昨日はつくばエクスプレスの開業日であった。この鉄道は茨城県つくば市と東京の秋葉原を結ぶものである。……といったあたりを話の枕として、梅津アナは「今日は秋葉原界隈でよく使われている言葉を取り上げてみたいと思います」と切り出した。「まさか…」と思ったおれの予想は見事に的中した。取り上げられたのは「萌え」だったのである。梅津アナは上記のプロフィールを見てもらえば分かるように、名実ともに「おじさん」である。そして声も真面目を音声化したような声をしている。その人の口から「萌え」などという言葉が発せられたのだから、思わず「うひゃあ」と驚きの声を上げても不思議ではあるまい(事実そうなった)。

 はてなダイアリーで「萌え」の項目には次のように解説されている。

  • コンテンツ上のキャラクター(漫画・アニメ・ゲームなどの登場人物やアイドルなど)への抽象的愛情表現。またはそれらの持つ外見または行動上の特徴への偏愛。
  • 主に幼女や美少女などといった、かわいらしいもの、いじらしいものを目にしたとき、心で判断するよりも早く、脊髄反射のような感覚で起こる、非常に原始的な感覚。魅了され、激しく心が動くこと。
  • 2004年流行語大賞ノミネート。

 梅津アナの解説もおおむね上記のようなところから始まったのだが、このごろはクルマやパソコンなどに対しても使われていると話していた。実際ネット上でもかなりの頻度で使われており、Googleで検索してみると100万件以上がヒットするからとんでもない(もちろんこの中には本義での「萌え」も含まれているだろうが)。

 問題は語源である。上記の意味合いで使われるようになったのは何に由来するのか。はてなダイアリーでも梅津アナの解説でも、アニメ「恐竜惑星」の主人公「鷺沢萌」(先年亡くなった作家の鷺沢萠とは何の接点も関係もない。念のため)に由来するという説と、アニメ版「美少女戦士セーラームーン」に登場した「土萠ほたる」(おれは見ていないのでシリーズのどれに出ていたのか知らない)に由来するという説、そして「燃え」の誤変換であるという説が紹介された。

 これらの説に真っ向から異議を唱える人も存在する(もちろん他の説もある)。川俣晶さんの「IT都市伝説」内のコンテンツにある「「萌え」という言葉は恐竜惑星のヒロイン鷺沢萌を語源とする」では、これらの説を否定した上で、

「萌え」を発明した人物が一人ではない可能性があると言うことです。また、発明者が特定できず、曖昧であるという可能性もあります。

 としており、「語源の探索は、絶望的に困難であるかも知れません」とも述べている。おそらくはネット界の永遠の謎となるのであろう。

 ちなみに「萌」の字が人名用として使用できるようになったのは1981年のことだそうである。

9月27日追記:NHKのサイトの方にこのトピックで取り上げた内容が反映されていた。それはいいのだが、「梅津さん萌え~(*^0^*)」という気色の悪いタイトルはどうにかならなかったのだろうか。

10月16日追記:10月の番組改編で「気になることば」のラジオでの放送はなくなり、テレビのみ(放送時間は15時40分頃から)となった。内容的に音声だけでは伝わりにくい内容も含んでいたから仕方ないとはいえ、ちょっと残念である。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.08.24

素直に喜べないTX開業日

 今日はつくばエクスプレス(以下TX)の開業日である。茨城県内の鉄道路線開業は1985年3月の鹿島臨海鉄道の水戸乗り入れ以来のことであり、今年は4月に日立電鉄線が廃止されたこともあって、話題性は十分すぎるほどある。全国版のニュースでも結構大きく取り上げられ、今朝の朝刊には「これでもか」と言わんばかりに全面広告が踊った(それにしたって某家電チェーン関連店の「8.24アキバに誕生、オタクの聖地!!」というコピーはイタすぎ)。

 せっかくの新規鉄道路線の開業なのだが、おれはつくば駅や秋葉原駅に詰めかけた人々のように素直に喜べないでいる。あまり自分と縁がなさそうというのも理由のひとつではあるが、もっと大きな理由は命名者のセンスを疑いたくなる駅名の数々にある。TXは第3セクターの鉄道であるから、「地元自治体の意向」というやつが少なからず介入してくるのであるが、得てしてこの手の「意向」というものは打算丸出しで、ろくなものがない。仮称から正式名称に変更になった駅は20駅のうちの半分に当たる10駅で、以下の通り(矢印左側が仮称、右側が正式名称)。

東京都

  • 元浅草 → 新御徒町
  • 新浅草 → 浅草

千葉県

  • 流山運動公園 → 流山セントラルパーク
  • 流山新市街地 → 流山おおたかの森
  • 柏北部中央 → 柏の葉キャンパス
  • 柏北部東 → 柏たなか

茨城県

  • 伊奈谷和原 → みらい平
  • 萱丸 → みどりの
  • 島名 → 万博記念公園
  • 葛城 → 研究学園

 浅草は駅名こそ同じだが、東京メトロ銀座線・都営浅草線・東武伊勢崎線のどの駅からも距離的に離れている。千葉・茨城の両県の駅名に関しては何をか言わんやである。特に茨城のセンスはひどすぎる。伊奈町と谷和原村は来年3月27日に合併して「つくばみらい市」という、これまたひどいセンスの名前の市になる。せめて駅名に旧地名を残そうという意気がないのが嘆かわしい(十王町が合併に際して川尻駅を十王駅に改称した例を見習え)。これで地元住民になじんでもらおうと考えているらしいから、お役所の意向というやつは分からない。

 そのTXは、今朝方さっそく北千住駅で約30メートルオーバーランするトラブルを起こしている(Sankei Web)。運転士が満員の乗客を乗せての運転に不慣れであったせいもあるだろう。福知山線の脱線事故以降、マスコミはオーバーランに敏感だ。気をつけてほしいものである。

追記:今日の茨城放送、特に午前中の番組の舞い上がりっぷりは聞いていて頭が痛くなった。15分おきくらいで「つくばエクスプレス」って言葉が出てくるんだものなあ。浮かれる気持ちも分からんではないが、もうちょっと落ち着いて放送してくれ、頼むから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.23

ミラーマン再誕

 1970年代はTV特撮ヒーロー全盛の時代であった。今の特撮番組の放映実態からは想像できない人もいるかも知れないが、製作会社の異なる特撮番組同士が同じ時間帯に放映されるということもあった。1971年1月からは「スペクトルマン」(放映開始時のタイトルは「宇宙猿人ゴリ」)、4月からは「帰ってきたウルトラマン」と「仮面ライダー」の放映が開始されている。この時期に放映を開始した特撮作品では「帰ってきたウルトラマン」がいわゆる“第2次怪獣ブーム”を、「仮面ライダー」が“変身ブーム”を、それぞれ招来したと言っていいだろう。

 そんなブームの勢いに乗って、円谷プロが送り出した「ウルトラ」とは異なる特撮作品のひとつが「ミラーマン」である(放映開始は1971年12月)。主人公の鏡京太郎は、二次元人の父親と人間の母親との間に生まれた混血児であり、ミラーマンとなって宇宙から地球侵略にやってくるインベーダーと戦うというのが大まかなストーリー。

 おれの場合、さすがに放映開始が物心つくかつかないかの頃だったので、おそらくは再放送で夢中になった口であろうと思う。何年か前にLD-BOXが発売されたときには思わず衝動買いしてしまったが、面白かったのはむしろ前半で、ミラーマンの本領であるはずの光線技に制限が付けられてしまった後半には今ひとつ乗り切れない感が残った。前半では自前の戦闘力を持たないバリバリの頭脳労働系組織であったSGMが、後半いきなり「ウルトラ」の防衛隊と同じようになってしまうのも改めて見ると「なんだかなあ」という感じで、「思い出は美化されるもの」と思い知らされたものである。

 前置きが長くなってしまったが、そんな「ミラーマン」が、来春に新作映画「ミラーマン REFLEX」として公開されるというニュース(nikkansports.com)を見たときには目を疑った。たしかにおれの同年代の人間にはそれなりのネームバリューのある作品ではあるだろうが、一般的な認知度はいかほどのものであろうか。いったいどんな経緯で企画されたのか興味深くもあるが。記事には詳しいことは一切記述がないが、よほどの話題性がないと、おれのような年季の入った特撮ファンしか見に行かないのではないかという余計な心配をしてしまう。ZAKZAKには新旧ミラーマンのツーショット写真が載っているが、新ミラーマンのデザインに「今風」というよりはむしろ一抹の古くささを感じるのはおれの思い過ごしであろうか。

 余談になるが、「ミラーマン」のTVシリーズ終了後に同じ時間枠で放映されたのは、あの「マジンガーZ」である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

五十歩百歩

 夏の高校野球は南北海道代表の駒大苫小牧高校の優勝に終わり、深紅の優勝旗は2年連続で津軽海峡を渡ることとなった。夏の大会連覇は57年ぶりのことであり、現在の49代表制になってからは初めてという快挙である。いやあよくやった駒大苫小牧、よかったよかった、なんて思っていたらasahi.comにこんな記事

 第87回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で連覇を果たした駒大苫小牧高校(南北海道)が22日夜、苫小牧市内の同校で会見を開き、野球部部長(27)が、2度にわたって部員に暴力をふるっていたとして22日から謹慎処分にしたと発表した。処分期間は未定。

 会見した篠原勝昌校長によると、3年生の部員の保護者から8月8日に「子どもが暴力をふるわれた」と学校に通報があった。翌日に同部長に確認したところ、6月2日に素手で数回、8月7日にスリッパで頭をたたいたと認めたという。この部員は甲子園では登録外で、ベンチ入りしていなかった。

 この野球部部長を擁護するわけではないが、記事を読む限りでは、ありがちな「体育会系熱血教師の行きすぎた指導」という印象を受ける。建て前はともかく、実際には体育系の部活であればどこでもやっていることではないのか、とも思う。部活に限らず、以前――少なくともおれが中高校生くらいの頃――は、先生に平手打ちを食らうなんてことはざらにあることだった。いつの間にか保護者側がこうした問題に過剰に反応するようになってきたのではないか、という気がする。

 大会前の明徳義塾の件もそうだったが、大会主催者という立場があるせいか、朝日の取材はこういった不祥事に関する取材が甘い印象がある(週刊新潮で明徳義塾の出場辞退に至る事情を扱った記事を読んだら、事件に対する印象が随分変わったように思う)。今回問題となっている野球部部長がどういう状況で部員に暴力をふるったのか、いかなる経緯で事態が表面化するに至ったのか、という点は記事にない。

 いずれにせよ、臭いものにはフタをしておきたいという体質はどこの学校も似たり寄ったりだということはよく分かった。せっかくの優勝も、これではつや消しもいいところである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.20

延長は誰のために

 野球中継が当然のように延長されるようになったのはいつ頃からなのだろう。おれが小学生くらいの頃は、中継が始まるのが7時30分からで、試合展開に関係なく9時前には終わっていた。ごくまれに、アナウンサーが「スポンサーのご厚意により」と断って中継が延長されることがあったが、そんなに頻繁には延長ということはなかったと記憶している。それがいつの間にか7時からの中継開始が当たり前になり、30分程度の放送延長は当たり前になった(NHKは例外なく試合終了まで放送するが)。それだけプロ野球中継は視聴率が稼げるおいしいコンテンツだったのだろう。

 ところが今季は巨人の不振のせいなのか視聴率は低迷の一途をたどり、17日の中日×巨人戦ではついに今季最低の5%(関東地方)を記録した(裏番組にサッカー日本代表の試合があったことも一因ではあろうが)。民放各局では延長時間が最大30分から15分に短縮されるという異例の事態となっている。「そんな半端な時間延長するくらいなら延長なんてするな」と思うのだが。

 そこへいくと日本テレビ系列は往生際が悪いとでも言うべきなのか、「試合展開により9時24分まで延長」などと新聞のテレビ欄に記載されている。要するに8時45分くらいの時点で大量の点差が付いていれば延長はやらないよ、という意味であろう。

 そのテレビ欄の記載はウソであることが19日の巨人×広島戦で発覚してしまった。試合は2-1で巨人が1点リードという接戦だったのだが、8回表が終わったところで中継は延長なしで終わったのである。試合展開なんて関係ないじゃないかasahi.comにある関係者の談話を読むとさらに情けなくなってくる。

 中継した日本テレビの関係者は「ペナントレースの動向と、現状では後の番組を楽しみにしている視聴者の声が大きい」。この3連戦での最下位転落を逃れる「貴重な1勝」だったが、異例の打ち切りに「つらい」と表情を曇らせた。

 つまるところ「試合がセ・リーグのビリ争いだから延長しませんでした」ということなのか。だったら最初からテレビ欄に「試合展開により―」なんて載せるなよ、紛らわしいから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

朝までガンダムをやる意味は?

 昨夜から今朝にかけて、NHKのBS2が「まるごとガンダム」と銘打って、ファーストガンダムの劇場版3部作を小休止的番組を挟みながら一挙に放送した。差し当たり「前座」に相当するであろう番組だけ見てみたが、「なんだこりゃ?」というのが正直な感想である。

  • オペラ歌手の錦織健に「永遠にアムロ」を歌わせる。
  • 外見的には「戦闘メカ・ザブングル」に出てくるウォーカーマシンみたいな有人2足歩行ロボットをモビルスーツと言って紹介する。
  • アムロ役の声優である古谷徹にアムロの格好までさせておいて、その隣にはファーストガンダムとは何の関係もないストライクガンダムの着ぐるみを立たせる。
  • 変な声の女性講談師に視聴者からのメールを読ませる。
  • 70代後半の紙切り芸人の爺さまに、その場でシャアの切り絵を作らせる。
  • そんな脈絡のない企画の合間に4人のガンダムファンに「プレゼンテーション」と称して以降の番組の宣伝をさせる(4番目に出てきて大真面目にニュータイプについて論じていた脳科学者のおっさんは自分の脳を調べてもらった方がいいと思う)。

 ……いったいどんな層を視聴対象に想定していたのだろう。当時のファンが馬鹿正直に朝まで眠気と戦いながら見ていたとは思えない。おそらくは録画しておいて自分の都合のいい時間に見ることだろう。かと言って「ガンダムSEED」でガンダムを知った層(劇場版の「Ζガンダム」を「SEED」のパクリ呼ばわりした不見識者もいるらしい。お寒いご時世である)が、今更ファーストガンダムをお勉強しようとも考えないだろう。

 「前座番組」の終わりに、司会者が出演者に「あなたにとって劇場版ガンダムとは何ですか?」といった独創性のない質問をしていたが、おれならこう答えるだろう。「ここで万事終わりにしておけばよかったのに」と。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.19

祝!マクガイバーDVD化

 いつものようにメールをチェックしていたら、たのみこむからのメールが来ていた。ここからのメールはほぼ一週おきに来るのだが、商品のあおり文句が凝っているので、ざっと目を通すだけでも楽しい。しかし、今日来たメールはタイトルを見た瞬間に「おッ!」となった。「冒険野郎マクガイバー」のDVD発売の告知があったからである。例によって付けられていたあおり文句はこうだった。

 マクガイバーなら、ヘアピンとガムテープでコンピュータを直せます!!

 ……いや、いくらマクガイバーでもそりゃムリだって。

 以前にもちょっと触れたが、おれはこの作品が日本で放映されたときに見ていた口である。これのちょっと前に放映されていた「ナイトライダー」とか「特攻野郎Aチーム」とか「超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ」とか(順不同)と比べてしまうと、ちょっと地味な印象を受けるが、決してそれらの作品群に見劣りしない魅力が「マクガイバー」にはある。

 「ナイトライダー」や「エアーウルフ」の場合に凄いのはむしろハードウェアであって動かしている主人公ではなかったりするし、「Aチーム」はなんだかんだやっても結局最後は死人こそ出ないが銃を撃ちまくって終わりである(もちろんこれらの作品に魅力がないと言うつもりはない)。そこんところ「マクガイバー」はひと味違う。危機的状況に陥ったときにAチームが4人がかりで切り抜けるところを、主人公のマクガイバーは1人でやってしまうのである。それを裏打ちするのはマクガイバーの豊富な知識とその応用力。科学知識なども要求されるので脚本家たちはさぞかし苦労したことだろう。

 いかんせんそういった点がキモになるだけに、当然「あたりはずれ」はある。そこはマクガイバーがどれくらい大向こうを唸らせるような知識を披露するかにかかっていたと言っていいだろう(これらの知識を解説した同人誌もあった)。あまり詳しく書いちゃうと営業妨害になりかねないのでここでは触れないが、とんでもないことをいろいろやってくれるので、今から発売日が楽しみだ。

 それにしても、たのみこむの商品紹介ページにあった「視聴者の中には、その科学的手法に魅せられ、理系の道を志す人が増えたほど!」ってホントなのかなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.17

御輿にされる人、担ぐ人

 総選挙が決まって、やれ「どこの選挙区から誰が出る」だの、「誰を公認する・しない」といった話がニュース沙汰になるが、その度にげんなりさせられるのが「有名であること」だけの理由で選挙に担ぎ出される人のことである。今回はライブドアの堀江社長が自民党公認で出馬するか否かが何かと注目を浴びているようである(本人は打診があったことを認めている)。

 ひと頃「タレント議員」と呼ばれる人たちが注目を集めたことがあったが、議員という職業はタレント業などと掛け持ちしてできるほど楽なものなのだろうか。実際に選挙で担ぎ出される人たちを見ていると、およそ「政治理念」だの「ポリシー」だのといった言葉とは縁がないように思えるのだが。

 たしかに日頃政治などに関心のない人からすれば、いくら立派な理念を掲げて立候補したところで名前を聞いたこともない候補者よりも、ネームバリューのある人を選んでしまう傾向はあるかも知れない。担ぎ出す側からすればそれが狙いなのかも知れないが。現在のカリフォルニア州知事なんぞはそうして選ばれてしまったように思えてならない(それでも知事職在任中は俳優活動を休止しているだけ、この国のタレント議員共よりは数段マシであろう)。

 堀江社長が選挙に担ぎ出されるかどうかは現時点では何も分からないが、「会社経営が本業で政治は副業」くらいに考えているのなら出てこないでもらいたい。あさっての方向しか見ていないような人間に船の舵取りは任せられないから。

8月20日追記:その堀江社長は19日に正式に出馬を表明した。それも縁もゆかりもない広島6区から。相変わらず何を考えているのか測りかねる御仁である。革命児なのか、それとも単なる目立ちたがり屋なのか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.16

日本中が揺れた日

 最初の揺れは下から突き上げるような、「ドスン」という表現がぴったりのものだった。「ゴジラVSビオランテ」の見過ぎで、地震を感じると思わず三田村邦彦風に「地震…?」とつぶやいてしまうのだが、その後に続く横揺れは「あのう、ちょっと長すぎるんじゃないでしょうか…」と言いたくなるくらい長かった。これはどこかでもっと大きいのがあったな、と思ったら案の定、宮城県南部で震度6弱という激しい揺れを観測していた。

 我が家のあたりでは震度4ということだったが、久慈川を挟んで北にある日立市では震度5弱を観測したというし、地震を感知した位置を示した地図を見てみると、北は北海道から南は中国・四国地方までが有感地震を観測していたというから驚きである。ほとんど日本が物理的に揺れたと言っても過言ではないかも知れない。

 以前にも、このブログで「この頃地震が多い」などと言っていたのだが、最近も弱い地震が頻発しているように思う。「一度日本海溝の底を調査した方がいいのではないか?」などと半ば本気で考えてしまう。

 作家の故・鷺沢萠が以前アメリカを訪れたときにレジのおばさんに「どこから来たの?」と訊かれ、「日本からです」と答えたらこんな会話が展開された(10月12日付けを参照)という。

「日本!一度行ってみたいと思ってるのよ!」
なので答えておきました。
「ええ、沈む前にぜひ一度」
おばさん、瞬間黙ったのち、大爆笑。ははは。

 この会話が交わされたのは2000年10月のことであるが、なんだかシャレになっていないような気がする今日この頃である。こんな現状で「日本沈没」の再映画化が進行中であるが、「縁起でもない」などと余計なことを言われたりしないか心配だ。

 ともあれ、今回の地震で死者が出なかったのは不幸中の幸いかも知れない。天井が崩落した仙台の屋内プールに関しては今後大いにもめそうであるが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.15

あの戦争はまだ…

 終戦記念日である。日本という国としては「戦争に負けた日」であり、中国や韓国から見れば「植民地支配から解放された日」である。それから60年という歳月が流れ去り、「日本がアメリカなどと戦争をしていた」ことを知らない子供たちがいたり、広島や長崎に原爆を落とした国の現職大統領は「日米150年の友情」などという寝言をのたまったとも言われる。

 60年という年月はけして短いものではないし、それに伴って第2次世界大戦で日本が何をして何をされたのかという事実が風化していくのを危惧する声も多い。しかし、本当に第2次世界大戦と呼ばれたあの戦争は「完全に」終わったのだろうか。

 国連の安全保障理事会において常任理事国となっているのはアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5ヶ国で、これはそのまま「第2次大戦の戦勝国リスト」になる。悪い言い方をするなら「戦争で勝ったのをいいことに、国連で大きな顔をしている国」である。さらに呆れたことに国連憲章第107条には「旧敵国条項」というものがいまだに存在し、日本もその中に入っている。少なくとも国連という組織の中では、第2次大戦は終わっていないのだ。

 また、最近は「新しい歴史教科書」が国内外で物議を醸している。この教科書を「つくる会」は、今までの歴史教科書が自虐史観に囚われているのはけしからん、と主張しているが、これはこれで「教科書にしては」執筆者の主観が入りすぎではないかとも思うのだが(いくらなんでも神話まで史実に含めてしまうのは問題だろう)。

 なんだか書いてるうちに自分で何が主張したいのか分からなくなってきてしまったが、これだけは言える。古人の受け売りだが。

 人間は、歴史から何も学ばないことを、歴史から学ぶ。

 ヘーゲルの言だそうだが、この言葉には非常に納得したものである。何か学ぶところがあったのなら、とっくの昔に地球上から戦争というものはなくなっているはずである。「殴られなければ分からないようなので殴った」、「殴られたから殴り返した」、「殴り返されたのでさらに殴り返した」の不毛な連鎖から脱却しない限り、この世から戦争はなくならないだろう。

 あの戦争で亡くなった人々の死が無駄にならないことを、今はただ祈るのみである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

キングさん、またですか

 かつてキングレコードの「StarChild」レーベルというと、サンライズ作品の音楽をほとんど一手に引き受けていて、「アニメの音楽ならキングかコロムビア」みたいな印象があったものである。ここ数年のキングレコードは、どちらかというと「萌えオタさん御用達」的アニメの音楽ばかりを手がけていて、「昔の光今いずこ」と思わず「荒城の月」の一節を歌ってしまうような状態になってしまった。

 そのキングレコードが雷にでも撃たれたかのように、過去のサンライズ作品の主題歌を集めたCDを発売する、と聞いたときにはえらく驚いたものである。「今のキングにこんなものを出す甲斐性があったのか!」というのが正直な気持ちであった。CDJournalのレビューによれば、

サンライズが制作した初期アニメ作品の主題歌を集めた豪華コンピレーション。90年までのTVアニメ主題歌をメインに、入手困難な楽曲や、初CD化曲なども収録されたコレクターズ・アイテムだ。

 ……ここまで言われれば期待を抱かずにはいられない。しかし、発売を間近に控えてもアルバムタイトルから「仮」の一字が取れない。オフィシャルサイトを見ても<曲目>の欄に何も記述されていない。以前「ボトムズOVA版総音楽集」の発売が直前になって延期(しかも発売時期未定)という前科があるだけに、なんとなく嫌な予感がしてはいた。

 そして今日のことである。2ちゃんねるのザブングルのスレッドを見てみたら……

310:名無しか・・・何もかも皆懐かしい[sage] ◇ 2005/08/15(月) 14:10:35 ???
サンライズ主題歌アーカイブス(仮)
発売中止だそうな・・・・・・orz
ttp://www.cdjournal.com/main/artist/disc.php?dno=4105051491
ttp://www.cdjournal.com/main/artist/disc.php?dno=4105051492

「カミング・ヘイユー」は又もお蔵入りか。
キング及びサンライズの阿呆めらが

 キングさん、またですか。ひょっとしてユーザーなめてますか? どんな事情があったか知らないが、こんなこと繰り返してたら信用に関わりますぜ。ま、今回の件だけでも十分すぎるほど信用落としちゃっただろうけど。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.08.14

バカスパム吊し上げ

 誰でも1日に程度の差はあれスパムと呼ばれる類のゴミメールが届くはずである。そうしたメールをどうやって識別するかは個人によって異なるであろうが、おれの場合はPOPFileというフィルタリングソフトにほとんど任せてある。ソフトが「スパムである」と判定した場合はメーラーのゴミ箱に直行して、メーラー終了時に削除される。一応ゴミ箱の中身はチェックして本当にスパムなのか確認するのだが、そんなものの中にあまりにもバカバカしいものがあったので、この場を借りて吊し上げにして、みんなで笑ってあげようと思う。

 メールのタイトルは「【全国所得番付公開記念】50万円当選!」、差出人の名前もメールアドレスも記載がない。普通の人ならこの時点で怪しむはずである。いわゆる「長者番付」が国税庁から発表されるのは5月半ばである。なんでそれから3ヶ月も経って「公開記念」なのだろうか。こいつらの手にかかると年が押し詰まった頃でも「公開記念」と銘打つかも知れない。

 本文がまたバカバカしいので、全文を引用する。文中に登場するURLや固有名詞はすべて原文ママである。

この度【全国所得番付公開記念】と致しまして、全国11位『伊東』様のご紹介です!
NASA開発、宇宙からの自動発信地域特定技術により、【貴殿と伊東様】は20kmの範囲内にお住まいです。
http://warosu.org/tax/
年の為、ご登録地域と伊東様との直接連絡を取るために必要なメールアドレスをご記入下さい。
もちろんフリーメールアドレスでも可能です。
伊東様からは、月額、50万円の援助金を用意して頂けるそうです!
全国所得番付に名を連ねている伊東様と、素敵なお時間をお楽しみ下さい♪
http://warosu.org/tax/

全国所得番付 公開営業担当部 森下

 長者番付で注目されるのは上位10人くらいであるから、11位というのを持ってくるあたりに苦労の跡が窺えるが、検索してみればその11位にいる人は北海道在住の女性用下着販売会社社長であることが分かる。もちろんその人物の名字は伊東ではない。

 その後に登場する、NASA開発の宇宙からの自動発信地域特定技術とやらが意味不明だ。こういう手合いに名前を利用されるあたりNASAも気の毒である。で、その意味不明の技術によって伊東さんとやらとおれが20kmの範囲内に住んでいるというのだが、それがどうしたというのだろう。

 そしてダメ押しの一点を加えるかのような連絡先のURL「http://warosu.org/tax/」が笑いを誘う。こいつら2ちゃんねらーか。何が目的か分からないが、こんなバカメールを出すためにわざわざ金を払ってドメインを取ったのかと思うと、あまりのバカバカしさに涙が出てくる。

 メールの最後にもっともらしい(?)部署名が登場するが、そんな部署が存在しないことはいちいち検索しなくても分かる。「長者番付」だの「所得番付」などという呼び名は俗称に過ぎないのだから。

 いずれにせよ、URLをクリックしてもらいたいのであれば、もうちょっとべんきょうしたほうがいいよ、きみたち。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.13

サスライガー放映順の謎

 「銀河疾風サスライガー」は、1980年代前半に一部アニメファンを熱狂させたJ9シリーズの第3作である。これが現在CSのAT-Xで放映されているらしいのだが、どうも「放映順が違う」と言う人たちがいて、いささか混乱をきたしている。ネットなどで公開されている放映リストとAT-Xでの放映順が違っているという。

 問題になっているのは第11話~第15話にかけての部分。Z9M9Zさんのブログでも言及されているのだが、ネットなどで公開されている放映リストの多くでは次のようになっている。

第11話 情熱のサンタ・マリア
第12話 さすらいのエンブレム
第13話 哀愁のベルナー湖
第14話 プレセベ超特急
第15話 悪霊の谷

 これがAT-Xでの放映順だと次のようになる(LDやDVDの順番もこれと同様)。

第11話 情熱のサンタ・マリア
第12話 プレセベ超特急
第13話 さすらいのエンブレム
第14話 哀愁のベルナー湖
第15話 悪霊の谷

 さらに『さすらいのエンブレム』の予告編のナレーションだけが、どういうわけか『プレセベ超特急』と同じものとなっている(予告編の映像は異なる)ことが混乱に輪をかけている。これは地上波で放映されたときからそうなのだが。

 で、おれは地上波での放映もAT-Xと同じ放映順で放映されたものと記憶していたのだが、狩人さんのブログのコメント欄でZ9M9Zさんご本人とコメントの応酬をしていたら、どうも地上波の放映順は前者(第12話が『さすらいのエンブレム』)であるらしい。Z9M9Zさんもおれも関東在住(茨城県を「南東北」と呼ぶのはやめましょう)の人間であるから、見たものは同じはずである。しかもZ9M9Zさんの手元には物証があった。となると、おれが見たはずの放映順は何に由来するのだろう? おれは映画「トータル・リコール」のシュワルツェネッガーか。

 放映順については、当時の新聞の縮刷版を当たれば答えが得られるかも知れないが(でもサブタイトルまで載ってるかなあ)、『さすらいのエンブレム』の予告編ナレーションが『プレセベ超特急』のそれと同じであるのはなぜなのだろうか?

 謎と混乱は深まる一方である。真相をご存知の方、どなたかいらっしゃいませんかねえ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.08.12

ふみきりのはかば

 ふと、そんな言葉を連想してしまう風景。

踏切だらけ

 撮ったのはJR大甕駅。4月に廃止になった日立電鉄線の踏切がここに集められているらしい。以前からここにあるのは知っていたのだが、撮る機会がなかったのである(この写真も携帯のカメラで撮った)。可能性があるかどうかすら分からない運行の復活を待っているのか、処分されるのを待っているのかはこちらの知る由もない。もう何ヶ月もこのままなのだが……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

慰霊の日

 1985年8月12日は月曜日だった。当時のおれは高校2年生で、翌日甲子園の第2試合に出場する野球部の応援に行くことで少なからず浮かれていた。学校から甲子園に向かって出発したのは夜の9時過ぎだったように記憶している。家を出る前に、「羽田を発った日航機が行方不明になっている」とニュースは報じていた。そしてバスの車中で「どうやら日航機は墜落したらしい」との続報を聞いた。車中で「中島みゆきのオールナイトニッポン」を聞こうとラジオを持ち込んだクラスメートもいたが、当然のことながらその時間帯にも事故の臨時ニュースが流れており、彼のもくろみは完全にはずれた。バスにはTVがあったが、これも流れてくる映像は事故に関する物ばかりだった。

 明けて13日の昼近く、おれたちは甲子園球場の一塁側アルプススタンドに陣取って声援を送っていた。そんな中、球場のバックスクリーンに「生存者発見」の一報が表示された。応援団の中には「バンザイ会」と称するOB連中がいて(揃いのTシャツの背中には不敵にも「打倒PL!な~んちゃって」とプリントされていた)、彼らはその一報にバンザイを繰り返したものである。

 野球部の勝ち戦を見届けて帰りのバスに向かう道すがら、おれは途中にあった新聞販売店で地元の新聞を買い求めた。「地元でどんな番組が放送されているのか見てみたい」という、きわめて興味本位だったのだが、一面に大きな活字で「日航機墜落」との見出しを見るとやりきれない気持ちになった。この新聞は帰りの車中で回し読みされ、手元に戻ってきたときには新聞紙がすっかりくたびれていた。

 あれから20年が経つ。520人もの犠牲者を出した大事故と甲子園での応援の思い出は、ワンセットで脳裏に焼き付いている。最近は航空業界で小さな事故が多発しているが、これらがあの日のような大きな事故につながらないことを願わずにはいられない。

 亡くなった人々の魂の安らかならんことを祈る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.11

義経はジンギスカンになった!…のか?

 新聞の最下段にはメジャーマイナーを問わず、出版社の出す本の広告が出ている。今朝、読売新聞朝刊のその欄に目をやったおれは「は?」という顔になった。左から2番目の欄にあった本のタイトルは「義経はジンギスカンになった!その6つの根拠」、著者は「歴史作家 丘英夫」(この「歴史作家」って怪しい肩書だなあ)とあった。

 「源義経は衣川で死なず、蝦夷を経由して大陸に渡ってジンギスカンになった」という説は、今更大見得を切ってまで発表するような大胆な仮説ではない。有名どころでは高木彬光の「成吉思汗の秘密」という推理小説があるし、かの「ルパン三世(第2シリーズ)」でも『ジンギスカンの埋蔵金』(第37話)という「義経=ジンギスカン説」を元にしたエピソードがあったくらいである。明らかに「今年は大河ドラマで『義経』やってるし、便乗して一儲けしちゃうもんね」的魂胆がうかがい知れる。

 で、この記事を書くにあたって、「義経 ジンギスカン」をキーワードにしてGoogleで検索してみると結構な数がヒットした。筆頭にあったのは大阪府立中之島図書館のページで、ここによると、

 最初に唱えたのは江戸後期に来日したあのシ-ボルトで、大正の終わり頃に一般的なものとなりました。

義経=ジンギスカン伝説が受け入れられた背景には実は中国大陸の利権を狙う当時の日本の社会的な風潮があったとされています。つまり、大陸に渡って開拓を進める日本人を鼓舞するために、かつてユ-ラシアを支配した偉大な先祖(つまりジンギスカンとなった義経のことです)がいたことにしようとしたのです。

〔中略〕

 最終的にこの伝説を決定づけたのが小谷部全一郎の『成吉思汗ハ源義経也』でした。 松山巖氏はこの本が出版された後の読者の声をまとめて、大陸に向かう日本人を鼓舞するのに大いに役立ったと指摘しています(「英雄生存伝説と日本起源論異説」『ユリイカ』1989年9月号)。

 ……とある。ここで触れられている「成吉思汗ハ源義経也」は1924年に出版されて当時のベストセラーとなり、「成吉思汗の秘密」のネタ本にもなったという(このあたりの経緯については毎日新聞のこのページに詳しい)。

 もちろん、この「義経=ジンギスカン説」は歴史上の定説ではない。おれの高校3年の時の担任でもあった日本史の先生はこの説を一蹴したものである。曰く「義経は小柄な体格と伝えられているが、ジンギスカンは天を突くような大男だったと伝えられている。たかだか数年でそんなに体格が変わるわけがない。たまたま義経が日本史から姿を消した年代と、ジンギスカンが現れた年代が近かっただけだ」。

 実際のところ、この説自体が状況証拠の積み重ねに過ぎず、推測の域を出ないのが実態である。とかく英雄の記録というものは美化されがちである(有名な「ひよどり越え」も後年の創作であるらしい)。逆に言うと、それだけ義経という人物が英雄視されている証拠でもあるのだろうし、歴史を研究する人々の興味をかき立てるのであろう。

 もっとも、事実は義経本人しか知らぬところであるのだが。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ヒマラヤの上空に竜を見た!…のか?

 竜について手元にある辞書を引いてみると、こんな風に記述されている。

りゅう【竜】想像上の動物。二本の角と四本の脚をもち、巨大な蛇に似て、雲を呼び雨を降らせるという。たつ。(旺文社国語辞典より)

 おそらくはどの辞書を引いてみても「想像上の動物」という記述があるはずである。そこの部分がネス湖のネッシーやヒマラヤのイエティのように「古代生物の生き残りではないか」などと考えられるUMA(未確認生物)とは一線を画するところだ。

 その竜が写真に写っていたという(Tokyo Fuku-blog)から驚きである。問題の写真を見てみると、たしかにキングギドラの首みたいなものが雲の合間に写っている。しかしあくまでも「みたいなもの」の域を出ていない、というのが偽らざる感想である。これで頭部までが写っていれば、万人が「これは竜だ」と認めざるを得ないであろうが。元の記事では、

 写真を見るとこの物体は這い回る生物の特徴を備えているように見える。体の表面はうろこに覆われ、背中には背骨のような突起が並んでいる。また末尾に向かうほど細くなっている。写真は風景の一部しか写っていないが、雲の中を飛ぶ2匹の巨大な龍の姿を創造するには十分である(ほんとか?)。

 ……と、写真の信憑性にほとんど太鼓判を押しているが、括弧内に【吉】さんがツッコミを入れているように、元記事を書いた記者はいささか想像力過剰なのではないかと思われる。

 さて、ここから先は余談である。

 一般に竜は英語で「dragon」と訳されるが、西洋のファンタジーなどに出てくる「ドラゴン」と中国の「竜」は似て非なる物である。ドラゴンの役回りは英雄に退治されるという、いわば「やられ役」であるが、中国の竜は先の辞書での記述にもあるように天候すら操る力を持っている。おそらくドラゴンと竜を戦わせれば竜が勝つだろう。洋の東西を問わず似たような想像上の生物が存在するのは面白いが、竜とドラゴンを同列に扱うのは竜を不当におとしめているような気がしてしまうのは、おれだけかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.10

「ゲームは1日1時間!」

 1980年代半ばの異常とも言えるファミコンブームのさなかで、ハドソンの高橋利幸氏(俗に言う「高橋名人」)はTVの前のよい子のみんなに「ゲームは1日1時間!」と啓蒙していたものである。やがて時代は移ろい、ゲーム人気は一過性のブームではなくなった。パソコンが普及し、どの家庭でもインターネットの常時接続が当たり前になってくると、今度はネットを舞台にしたオンラインゲームが台頭してきた。こうなると、いよいよゲームのプレイ時間は「1日1時間」なんかでは済まなくなってくる。

 そんな時代ゆえとも言える事件が韓国で起きた(ITmediaニュース)。場所こそ自宅ではなくネットカフェではあるが。それにしたって、「ほぼ50時間連続でコンピュータゲームを続けた」というのは尋常ではない。記事には死亡した男性(記事によるとリー氏)の様子についての記述がある。

 リー氏は8月3日、コンピュータディスプレイの前に座ってオンラインゲームを始めた。それから3日間、席を離れたのはトイレに行く時と簡易ベッドで短い仮眠を取る時だけだったという。

 なにもそこまで入れ込まなくたって……と言いたくなるが、もっと理解に苦しむのは事件に至る前のリー氏の行動である。

 日刊紙JoongAng Ilboが元同僚とインターネットカフェの従業員に取材して報じたところでは、リー氏はゲームに費やす時間を増やすため、最近仕事を辞めたばかりだった。

 いくらなんでも、これはやり過ぎだ。趣味に没頭したいからと言って仕事を辞めてしまったら、その趣味に費やす金はどうやって捻出するつもりだったのだろう。もし路上強盗でもやらかしたりしたら、ほとんどヤク中の犯罪者と同次元である。まあ記事を読む限りでは、リー氏にとってのオンラインゲームは麻薬に等しいものだったようであるが。

 ゲームやめますか、それとも人間やめますか。

 思わずそんなフレーズが頭をよぎってしまった事件である。ゲームに疲れたら、おとなしくハードの電源を落として休むくらいの自制心は持ち合わせておきたいものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.09

北朝鮮のUFO騒ぎ

 思えば1970年代半ばから1980年代初頭にかけてはUFOの話題がけっこうマスコミに取り上げられたものであった。とりわけ1975年2月26日には、山梨県甲府市で小学生がUFOから降りてきた宇宙人に肩を叩かれるというとんでもない事件が起きて大騒ぎになった。当時小学校低学年で好奇心過多だったおれは、この手の目撃談を食い入るように見ていたものである。時折日本テレビの「木曜スペシャル」で矢追純一が手がけたUFO特番が放映されるのも楽しみだった(後年は番組の傾向が国家レベルの陰謀の話になってしまって興醒めしたが)。

 ここ数年そんな話題もとんと聞かなくなっていたのだが、北朝鮮と中国の国境にある白頭山付近でUFOを目撃したというニュースが韓国の聯合ニュースで報じられた(Tokyo Fuku-blog)という。元記事には写真まで載っている。まあパソコンが普及した昨今、写真は決定的な証拠たり得ないのだが、北朝鮮側のみならず中国側からも目撃報告があったというのは興味深い。しかし、記事の末尾に載っている会社員の談話はちょっといただけない。

 「この物体をUFOと断定するのは難しいけれど、同じ一帯で複数の人が目撃しているのは不思議です。偶然の一致とは思えません。」と名前を明かさない42歳の会社員は語った。

 みんな「UFO」という言葉の由来をお忘れのようである。元々は「Unindentified Flying Object(未確認飛行物体)」を略した軍事用語なのだ。つまり、鳥だろうが飛行機だろうがスーパーマンだろうが、それがなんであるか確認されるまでは全部ひっくるめて「UFO」なのである。だから「UFOは実在するか?」という議論は意味をなさない。「異星人は実在するか?」という議論なら話は別なのだが。ちなみに「UFO」を「ユーフォー」と読むのは日本くらいで、本場(?)アメリカではアルファベットの並び通りに「ユーエフオー」と発音するらしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.08

解散、そして総選挙

 このブログで「経済・政治・国際」なんてカテゴリを使うのはおそらく初めてのことだろうな。

 参議院で郵政民営化法案が否決されて、ベートーベン頭の総理大臣は衆議院解散に踏み切った。解散させた当人は「郵政解散」と呼んでいるようだが、人によって表現はいろいろのようである(YOMIURI ONLINE)。かつて「自民党をぶっ壊す」と言った人が本当に自民党をぶっ壊してしまった、とマスコミ各社がこぞって言及している。

 今後は30日に公示、来月11日に総選挙という段取りになる。この来る31日から来月10日までのことを考えると、正直うんざりする。選挙カーがやってきては「○○、○○でございます!」と朝っぱらから日が落ちるまで連呼するのである(あのアナウンス嬢のバイトは結構金になるらしいが)。毎度のことながらやかましくて嫌になる。

 うんざりする要素がもうひとつ。おれが住んでいるあたりは選挙区的には故・梶山静六の地元に当たるため、衆議院議員選挙をやれば十中八九、故人の息子である梶山弘志が当選してしまうのである。投票前から結果の見えている選挙というのは面白くないものだ。自慢にならないが、おれは自民党に投票したことは一度もない。

 それでも選挙権はきちんと行使するつもりである。たとえそれが蟷螂の斧に過ぎないとしても。選挙は国政に参加できる貴重な機会である。ゆめゆめ棄権したり無効票を投じたりしないように。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.06

やっとこさの1万

 本日午前10時台に、当ブログの累積アクセス数が10000を突破した。開設したのが今年の1月11日(この日に開設したのは単に日付がゾロ目で憶えやすいためである)の深夜だったから、およそ7ヶ月弱でここまで来たことになる。おれとしては「やっとこさ」という感じである。どういう形であれ、このブログをのぞいてくれた方々には御礼申し上げる次第である。特にブックマークしてくれている方、アンテナに登録してチェックしてくれている方にはなんと申し上げてよいやら。ありがたやありがたや。

 ちなみに一番アクセスがあったのは、福知山線で脱線事故が起きた4月下旬で、1日のアクセス数が150近くまで跳ね上がって驚いたものである。以降は更新頻度の低さも手伝って、現在の1日あたりの平均アクセス数は47~48くらい。我ながら僻地みたいなブログだとは思う。

 いかんせんサブタイトルにもあるとおり書いてる人間がヘタレ者なので、気が向いたときにしか更新されない、それこそ気まぐれなブログではあるが、こちらの気が済むまで続けるつもりではあるので、おつきあい願えれば幸いである。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

いくら自殺志願者とはいえ…

 時勢というやつだろうか、自らの命を絶つ人や絶とうとする人の数は知れない。だからといって、そういった人の心情につけ込んで己の欲望を満たそうとするやつは人間の風上にも置けない。そんな事件が起きた。

 「一緒に自殺」女性殺害 男逮捕「苦しむ姿、快感」 大阪(Sankei Web)

 インターネットの自殺サイトで知り合った女性を「一緒に自殺しよう」と誘い出し、殺害したとして、大阪府警は5日、殺人と死体遺棄の疑いで、同府堺市鴨谷台、人材派遣会社社員、前上博容疑者(36)を逮捕した。前上容疑者は「自分は自殺するつもりはなかった。苦しむ人を見るのが快感だった」と供述。自殺志願者の心理につけ込んだ「快楽殺人」だったことを認めている。自殺サイトを利用した殺人は初めてのケース。

 こういうやつのことを「卑劣漢」というのだろうな。以前に自殺志願者の要求に応じて青酸カリを送っていた「ドクター・キリコ事件」(1998年)があったが、それとはまったく次元の異なるものである。だいたい「苦しむ人を見るのが快感だった」という供述からして尋常ではない。殺された女性は一酸化炭素中毒で死ぬものと思っていたのに、口と鼻をふさがれたときにはさぞや驚いたことだろう。一酸化炭素中毒と窒息では死に至るまでの苦しみがまるで違うのだから。

 経過はともかく、「この世とおさらばする」目的を達した被害者は、ある意味幸福なのかも知れない。しかし、それを理由に容疑者の行為を正当化することはできない。現にこの容疑者は余罪を自供している(asahi.com)。

 いわゆる自殺サイトを介して「同士」を募って自殺しようとするのは、1人で自殺に踏み切るよりはあの世へのハードルの高さを低くするものだろう。だが、この事件が明るみに出たことで、自殺サイトそのものが「被害者予備軍リスト」となる危険性が出てきたのではないだろうか。この事件の模倣犯が出る可能性は十分にある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.05

明徳義塾の出場辞退に思うこと・その2

 明徳義塾の甲子園大会出場辞退について、その後の報道を見る限りでは、監督の「教育者としての資質」を疑わざるを得ない。asahi.comの記事にある、選手たちに出場辞退を告げたときの監督の発言からして問題だ。

 明徳義塾は4日、午前8時半からの兵庫県西宮市の津門中央公園での練習を1時間ほどで切り上げ、市内の宿舎に戻った。午前9時50分から、馬淵史郎監督が食堂に約30人の部員を集めて約10分のミーティングを開き、事情を説明した。馬淵監督は「お前らを守ろうとしたが残念だ。私は学校を辞めざるを得ない」などと伝えた。食堂からは選手らのすすり泣きが聞こえた。

 監督の言うところの「お前らを守」るとはどういうことを指すのか。要するに「なんとか揉み消そうとしました」ということではないのか。結果的には学校関係者の知らないところから事態が公のものになってしまい、余計にみっともない様を晒すことになったわけだが。

 4日に行われた記者会見での事態の経緯の説明を読んでいると、さらに頭が痛くなってくる。

 「本人らが自主的に申告したので情状酌量の余地がある。集団喫煙でもないし、好奇心で吸っただけだった」。学校では1回目の喫煙は1週間の謹慎。「それなら部内で預かろうと思った。その時報告しておけば、こんな問題にならなかった」。報告の遅れが最悪の結果を招いたことを認めた。

 集団喫煙でなかろうが、好奇心で吸っただけだろうが、これは未成年者喫煙禁止法第一条(「満二十年ニ至ラサル者ハ煙草ヲ喫スルコトヲ得ス」。1900年4月1日施行)に抵触するれっきとした違法行為である。ただでさえ未成年者の喫煙と飲酒が軽視される傾向があるというのに、ここで毅然とした対応を取らなかった(あるいは取れなかった)監督の姿勢は問題だ。

 さらに暴行事件の事実を知った監督は、地方大会の開会式終了後に被害に遭った生徒の実家を訪れて謝罪しているのだが――

 「土下座で謝った。何とか丸く収めて3年生を試合に出させてやりたかった」。保護者から「頑張ってください」と声をかけられ、許されたと思い、試合出場を決めたと明かした。

 「丸く収める」といえば聞こえはいいが、「暴行事件そのものを闇に葬る」と言い換えると印象は随分変わる。保護者からかけられた言葉を自分たちに都合のいいように解釈するあたりもいかがなものか。

 記者会見の部分の結びに、監督のこんなコメントがある。

 「注目されている学校と言ってはおこがましいが、選手には日本一を目指しているんだと言っている。精神的に強くなければいけない。でもそれが徹底できなかった」

 精神的に強くなければいけなかったのは選手だけではなく、あなたもではありませんか、監督。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.08.04

明徳義塾の出場辞退に思うこと

 昼のニュースを見ていたら、夏の高校野球高知県代表の明徳義塾が不祥事により出場を辞退することになったという。いや、「不祥事により」というより「不祥事の発覚により」というべきか。こうした事態が起きると、実際には学校側が辞退したのではなく、高野連側が「辞退ということにしてくれませんかねえ」と働きかけたのではないかと勘繰ってしまうのだが、本当のところはどうなのだろう。

 asahi.comの記事によれば、今回の不祥事とやらは暴力行為と喫煙だとか。それにしても気になるのは、記事の結びにあるこの部分。

 3日に匿名の情報提供があり、日本高野連が関係者を呼んで事情聴取を進めていた。明徳義塾は3日に行われた組み合わせ抽選で、大会5日目に日大三(西東京)との試合が決まっていた。

 この「匿名の情報提供者」に何らかの悪意があったであろうことは想像に難くない。わざわざ組み合わせ抽選会の当日に通報するあたりがなんともいやらしい。前出の記事によれば、暴力行為が学校内で発覚したのは先月の15日。地方大会の真っ直中前日で、決勝戦が行われたのは24日。この間、学校側は対外的には知らんぷりを決め込んでいたことになる。よほど甲子園出場に熱意があったものと見えるが、学校の関係者は道徳の時間に「嘘をついてはいけません」と教わらなかったのだろうか? いけませんなあ、教育者がそういうことをしていては。

 明徳義塾というと、2002年の全国大会制覇よりも、その10年前に当時石川県代表の星陵高校の4番打者であった松井秀喜を全打席敬遠して物議を醸したことの方が印象に残る。敬遠そのものはルール違反でもなんでもないし、松井が全打席で出塁したにも関わらず、それを勝利に結びつけられなかった星陵のチームが不甲斐なかったというのもあるだろう。しかし、高校野球は「スポーツ」である以前に「教育」ではないのか(当時の高野連会長のコメントにも「勝とうという意欲よりも、もっと大切なものがあるはずだ」とある)。「勝利のためには手段は選ばぬ」という姿勢が非難の対象になったのは当然の成り行きというものだ。

 今回の「開幕直前の出場辞退」という醜態は、そんな学校の勝利至上主義に対する強烈なしっぺ返しのように思えるのは思い過ごしというものだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.08.02

プロ野球プレーオフ考

 昨シーズン行われたパ・リーグのプレーオフにはなんか釈然としないものがあった。ペナントレースで135試合戦った段階で、ダイエー(当時)は2位に4.5ゲーム差を付けていた。それなのにプレーオフを制した2位の西武がパ・リーグの優勝チームとして日本シリーズに進んだ。これがもし3位だった日本ハムが優勝ということになっていたら、もっと釈然としなかったろう。

 そのプレーオフが、早ければ来シーズンからセ・リーグでも導入されるかも知れない(ZAKZAK)という。ただし、導入が検討されている方式は、現行のパ・リーグの方式とは違い、まだ納得のいくものである。

 セのプレーオフ実施は、7月4日のセ理事会で横浜が提案した。横浜案では、セとパを前後期制とし、それぞれ前後期の覇者に、それ以外のチームの中で通年最高勝率のチームを加えた計3チームでプレーオフを行い、最終的にリーグ王者となったチームが日本シリーズに進出するもの。

 なんでパ・リーグは最初からこの方式を採用しなかったのか、と言いたくなるような案である。かつてパ・リーグが導入していたプレーオフ制度に若干の修正を加えたものと言えるかも知れない。この方式であれば「あのペナントレースの135試合はなんだったんだ?」という疑問は多少なりとも解消されるはずである。

 先のZAKZAKの記事によると、パ・リーグが昨シーズンからのプレーオフ制度導入に当たっては、自称「球界の盟主」のバカオーナー(当時)が例によって暴言を吐いている。相変わらずの自己中心的発言ではあったものの、あのバカオーナーにしては珍しく正論に近いものではあったが。

 いずれにせよ「プレーオフ」と銘打つ以上は、同格の相手同士が対戦するものであるべきだと思う。現行のパ・リーグの制度では、場合によっては首位から10ゲーム以上離されていたチームがリーグ制覇をしてしまう可能性がある。それは同格とは言えないだろう。

 どうせセ・リーグもプレーオフ制度を導入するのであれば、パ・リーグも上記の横浜案を受け入れてみてはどうだろうか。ソフトバンクの王監督も「日本一を争うところに出る仕組みが、同じでないのはおかしい。セもパも同じにすべき」とコメントしていることだし。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2005.08.01

落ちる雷

 「雷は高いところに落ちる」という思い込みがあると海面への落雷はないように思えるが、実際には海のど真ん中にも雷は落ちる。以前関東各地で雷が観測された日にTVの気象情報を見ていたら、海上への落雷が意外に多くて驚いた覚えがある。海上への落雷というのはどうやって観測しているのだろうと思ったら、東京・新潟・福島の3ヶ所にある雷レーダーの他に、落雷位置標定システムというものがあって、落雷時に発生する電波を全国6ヶ所にある受信局で受け、各受信局への電波の到達時間差から落雷位置を特定しているとか。

 「雷は電気である」ことをベンジャミン・フランクリンが1752年に雷雨の中で凧揚げをして実証したのは有名な話(真似して感電死した人もいたそうだから、よい子は真似しないように)。また、「水は電気を通しやすい」ということも有名なのではなかろうか。となれば、水遊びをしているときに雷が鳴り出したらどうするか? 答えは当然「一刻も早く水から出る」だ。

 ……などと、長い前置きをしたところでこのニュース(YOMIURI ONLINE)である。この記事で重体と報じられていたうち1人は1日午後に亡くなっている。記事では監視員がいつ頃から遊泳客の誘導を始めたか触れられていないが、もし雷雨になってからであったとしたら、これは遅い。雷雨になる以前に雷注意報が発令されていたのだから、空がゴロゴロ言いだした時点で避難させるべきだったのではないだろうか。今後どうなるか分からないが、監視員たちは監督責任を問われる可能性があるかも知れない。

 「アシモフの雑学コレクション」(編訳・星新一)には、雷にまつわる次のような雑学が紹介されている。

常に地球のどこかで、二千近い雷雨があり、落雷は毎秒百個の割。

雷は、二度目も同じ場所に落ちやすい。電気抵抗の最も少ないルートを選ぶのだ。

アメリカでの自然災害による死者は、落雷によるものが一番多い。毎年、平均四百人が死に、千人が負傷している。

 日頃考えている以上に雷というのは起こりやすい自然現象であるようだ。くわばらくわばら。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年7月 | トップページ | 2005年9月 »