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2005.08.04

明徳義塾の出場辞退に思うこと

 昼のニュースを見ていたら、夏の高校野球高知県代表の明徳義塾が不祥事により出場を辞退することになったという。いや、「不祥事により」というより「不祥事の発覚により」というべきか。こうした事態が起きると、実際には学校側が辞退したのではなく、高野連側が「辞退ということにしてくれませんかねえ」と働きかけたのではないかと勘繰ってしまうのだが、本当のところはどうなのだろう。

 asahi.comの記事によれば、今回の不祥事とやらは暴力行為と喫煙だとか。それにしても気になるのは、記事の結びにあるこの部分。

 3日に匿名の情報提供があり、日本高野連が関係者を呼んで事情聴取を進めていた。明徳義塾は3日に行われた組み合わせ抽選で、大会5日目に日大三(西東京)との試合が決まっていた。

 この「匿名の情報提供者」に何らかの悪意があったであろうことは想像に難くない。わざわざ組み合わせ抽選会の当日に通報するあたりがなんともいやらしい。前出の記事によれば、暴力行為が学校内で発覚したのは先月の15日。地方大会の真っ直中前日で、決勝戦が行われたのは24日。この間、学校側は対外的には知らんぷりを決め込んでいたことになる。よほど甲子園出場に熱意があったものと見えるが、学校の関係者は道徳の時間に「嘘をついてはいけません」と教わらなかったのだろうか? いけませんなあ、教育者がそういうことをしていては。

 明徳義塾というと、2002年の全国大会制覇よりも、その10年前に当時石川県代表の星陵高校の4番打者であった松井秀喜を全打席敬遠して物議を醸したことの方が印象に残る。敬遠そのものはルール違反でもなんでもないし、松井が全打席で出塁したにも関わらず、それを勝利に結びつけられなかった星陵のチームが不甲斐なかったというのもあるだろう。しかし、高校野球は「スポーツ」である以前に「教育」ではないのか(当時の高野連会長のコメントにも「勝とうという意欲よりも、もっと大切なものがあるはずだ」とある)。「勝利のためには手段は選ばぬ」という姿勢が非難の対象になったのは当然の成り行きというものだ。

 今回の「開幕直前の出場辞退」という醜態は、そんな学校の勝利至上主義に対する強烈なしっぺ返しのように思えるのは思い過ごしというものだろうか。

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» 明徳 喫煙などで甲子園辞退 [たばこのあれこれ]
高知県代表の甲子園常連校・明徳義塾高校(須崎市)で四日、野球部員の喫煙や部内暴力が判明し夏の甲子園大会出場を辞退したことで、六日の開幕を目前に控えた大会関係者に衝撃が走った。 (2005/8/4 産経新聞より) 私もずっとサッカーを学生時代にやってきたのでとて....... [続きを読む]

受信: 2005.08.05 12:44

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