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2005.08.15

あの戦争はまだ…

 終戦記念日である。日本という国としては「戦争に負けた日」であり、中国や韓国から見れば「植民地支配から解放された日」である。それから60年という歳月が流れ去り、「日本がアメリカなどと戦争をしていた」ことを知らない子供たちがいたり、広島や長崎に原爆を落とした国の現職大統領は「日米150年の友情」などという寝言をのたまったとも言われる。

 60年という年月はけして短いものではないし、それに伴って第2次世界大戦で日本が何をして何をされたのかという事実が風化していくのを危惧する声も多い。しかし、本当に第2次世界大戦と呼ばれたあの戦争は「完全に」終わったのだろうか。

 国連の安全保障理事会において常任理事国となっているのはアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国の5ヶ国で、これはそのまま「第2次大戦の戦勝国リスト」になる。悪い言い方をするなら「戦争で勝ったのをいいことに、国連で大きな顔をしている国」である。さらに呆れたことに国連憲章第107条には「旧敵国条項」というものがいまだに存在し、日本もその中に入っている。少なくとも国連という組織の中では、第2次大戦は終わっていないのだ。

 また、最近は「新しい歴史教科書」が国内外で物議を醸している。この教科書を「つくる会」は、今までの歴史教科書が自虐史観に囚われているのはけしからん、と主張しているが、これはこれで「教科書にしては」執筆者の主観が入りすぎではないかとも思うのだが(いくらなんでも神話まで史実に含めてしまうのは問題だろう)。

 なんだか書いてるうちに自分で何が主張したいのか分からなくなってきてしまったが、これだけは言える。古人の受け売りだが。

 人間は、歴史から何も学ばないことを、歴史から学ぶ。

 ヘーゲルの言だそうだが、この言葉には非常に納得したものである。何か学ぶところがあったのなら、とっくの昔に地球上から戦争というものはなくなっているはずである。「殴られなければ分からないようなので殴った」、「殴られたから殴り返した」、「殴り返されたのでさらに殴り返した」の不毛な連鎖から脱却しない限り、この世から戦争はなくならないだろう。

 あの戦争で亡くなった人々の死が無駄にならないことを、今はただ祈るのみである。

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