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2005.09.14

オタクの顔も三度

 思えば放映が開始されて以降、「仮面ライダー響鬼」の評価というものは両極端に割れていたように思う。放映開始前の記者会見で東映のプロデューサーは「平成のアマゾン」という言い方で「今までやってきたライダーとは違いますよ」と暗にほのめかしていた。

 個人的にその作風は十分好意的に受け入れられるものだった。「クウガ」以後のいわゆる「平成ライダー」は登場人物同士が必要以上にいがみあったりしていて、どうもギスギスした空気に今ひとつ乗れないところがあったのだが(去年の「剣」はそれ以前の問題で見るのをやめてしまったが)、「響鬼」にはそんな要素がなく、安心して見ていられた。

 ところが「大人の事情」という厄介きわまりないやつがしゃしゃり出てきて、9月4日の放映分(第30話)から東映のプロデューサーとメインライターが更迭されるという事態になった。後任に座ったのはどちらも「ギスギスしたライダー」を作っていた人たちである(この2人は劇場版も担当)。その影響は少なからぬものがあり、第29話までの作風を好む人には受け入れがたいものを感じた向きもいたようである。実際劇場版のブログ(敢えてリンクしない)のコメント欄は路線変更肯定派と否定派のケンカ場と化している。そんな場所をわざわざ提供した製作サイドは度量が広いのか、それとも神経が太いのか、どちらなのだろう。

 前段では努めて客観的に書いたつもりだったが、おれはこの路線変更に第30話で早々に付いていけなくなった。理由はひとつ、その回から登場した桐矢京介というキャラクターの描き方にある。井上敏樹という脚本家は新しいキャラクターの尖りっぷりを強調したがるのか、「登場初回で他の登場人物と勝負させてことごとく勝つ」シチュエーションがお好きなようである。おれが知る限りでは「鳥人戦隊ジェットマン」(1991年)のトランザ、「仮面ライダー555」(2003年)の草加雅人、と2度もやっている。他にもやっている可能性は大いにあるが。そして今回も桐矢京介にそれをやらせてしまった。正直「またか」であった。しかも同様のネタをたった2年前に使っているにも関わらず、である。

 結局おれは翌週の11日放送分から「響鬼」を録画予約からはずした。極端に今回の路線変更が気に入らず、かつ口の悪い人は第30話以降の「響鬼」を「仮面ライダー響鬼ごっこ」と呼称している(これは「秘密戦隊ゴレンジャー」がすっかりおちゃらけた頃に原作者の石森章太郎(当時)が漫画のタイトルを「秘密戦隊ゴレンジャーごっこ」に改題したことに由来する)。気持ちは痛いほど分かる。

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