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2005.09.10

いわゆるひとつの新聞辞令

 今シーズン不振にあえぐジャイアンツの次期監督に現在阪神のオーナー付シニアディレクターの星野仙一氏が就任するらしい、なんて話はどこから湧いて出たのだろうか。この話を聞いたときのおれの第一印象は「ありえない。新聞辞令ってやつじゃないのか?」だった。

 それでもこの話は一人歩きを始め、プロ野球の試合があろうとなかろうと、スポーツ紙の一面には連日星野氏の名前がでかでかと載るようになった。やれ年俸は10億円だの、原前監督をヘッドコーチに据えるだの、さも既成事実のように報じられているのを当の本人はどんな気持ちで見ていたのだろう。

 そうしてさんざん本人以外の外野連中が大騒ぎした挙げ句の果てに、今日の記者会見で星野氏本人が来季も阪神のシニアディレクターに留任することを表明した(asahi.com)。会見ではこうも言っている。

巨人の次期監督候補として取りざたされている現状について、星野SDは「報道が勝手な方向に進んでいる」と話し、これまで巨人から正式な就任要請はないことを改めて強調した。

 結局、今回の騒ぎは巨人フロントあたりの個人的願望に、マスコミの興味本位な思い込みが便乗して暴走した結果ではないだろうか。ZAKZAKなんぞはほとんど決定事項と思いこんでいたらしく、記事の結びはこうだ。

 一方、堀内監督に代わる次期監督の最有力候補としてリストアップしていた巨人。ただ、星野SDが留任の意向を示したことで、後任人事はより難航しそうだ。

 勝手にリストに名前を追加してたのはあんたらマスコミじゃないのか? 今朝の朝刊に載っていた週刊現代の広告には、「独走スクープ」と銘打ってこんな大マヌケな見出しが躍っていた。

星野仙一「母の命日に誓うG軍入り」

 記者会見のニュースを見た後で見たらマヌケさ倍増であった。堀内現監督の今季限りでの更迭はほぼ間違いないだろうが、さて後任には誰が据えられるのやら。

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コメント

私の職場はたまにマスコミの取材を受けることがあるのですが、「もうすでに記者の中ではストーリーが出来上がっていて、それに対する追認を求めている」のだな、と感じることがよくあります。「記者の望むストーリー」になるようにしつこいぐらいに誘導してくることもありますし……
先日ねつ造記事が問題になりましたが、程度の差こそあれ、「記者の望む記事」を発表しようとするマスコミの体質という意味では、星野さんの件も大差ないのかもしれませんね。

投稿: gmax | 2005.09.10 23:53

gmaxさんのコメントを読んで、かつて江本孟紀氏が「巨人阪神戦1000試合」に当たってコメントを求められたときの話を思い出しました。
江本氏が「ベンチがアホやから」と発言して阪神を退団したのは有名ですが、コメントを求めてきた記者は江本氏に「阪神はベンチがアホだから巨人には勝てないと言ってほしい」とほざいたそうです。その言いぐさにカチンときた江本氏は言下にコメントを断ったとか。
ブログや個人運営のサイトに運営者の主観が入るように、日頃目にするメディアの報道にも「報じる側の主観」というフィルターがかかっていることを、読む側は意識すべきかも知れませんね。

投稿: ぶるない | 2005.09.11 06:56

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