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2005.10.07

1日あたり10万の死

 人間の脳は150億個以上の神経細胞で構成されており、20歳を過ぎると1日あたり10万個(20万個という説もある)もの神経細胞が死んでいくという。お年寄りが「物忘れがひどくなった」とか言うのは、こうしたシステムの結果であるらしい。

 現在おれは37歳である。間に挟まる閏年やら誕生日からの経過日数といった面倒な要素を除いて計算すると、6億2050万個以上の神経細胞がすでにお亡くなりになっていることになる。それだけ進めば、蓄積されていた記憶が均等に失われても不思議ではないと思うのだが、おれの場合、嫌な記憶、とっとと忘れてしまいたい記憶に限ってしぶとく生き残っているような気がしてならない。

 いじめられっ子だった小学校の頃の記憶やら、仕事でへまをやらかしてこっぴどく怒られたときの記憶やら、いらぬことを口走って信用を無くした記憶やら、こうして羅列しているだけで気が滅入ってくるようなことばかりが、焼き印で押されたかのように脳裏にこびりついている。

 こうしたろくでもない記憶は、ふとしたはずみで意識の表層に浮上してくる。特に読書中。星新一のショートショートでも、軽い文体のエッセイでも、なんてことのないはずの一文が、嫌な記憶を意識の深層から表層へと急速浮上させる。気晴らしのつもりで読んでいる本で、思い出したくもないことを無理矢理思い出させられるのはたまらない。

 パソコンで不要なファイルを消すように、嫌な記憶から優先的に消えてくれないものかと思ったりもするが、そうはいかないところが人体の神秘というやつなのだろうか。

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