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2005.11.21

あほらしい「スキウタ」

 大晦日の風物詩であるNHKの「紅白歌合戦」ではあるが、おれは小学生の頃からどうにもいけ好かなかった。「今年も残りあと○時間です」などという押し詰まった時間に、いい歳こいた大人が「赤組がんばれ」だの「白組がんばれ」などとやっているのがあほらしく映ったのである。運動会かっつうの。

 視聴率が80%を越えていた時代もあったが、現在では各地でカウントダウンイベントなどが開催されるためなのか、製作陣は視聴率の低下に頭を痛めている。低下したと言っても、いまだに軒並み50%以上の視聴率を取るのだから、日本人の半分は年越しそばをすすりながら「紅白」を見ていることになる。音楽業界でも「紅白出場」の4文字は一種のステータスだ(逆に「紅白出場を蹴るのがステータス」と考える向きもいるようだが)。

 その「紅白」が、視聴者から「紅白歌合戦で聴きたい歌」の調査を行った。「スキウタ」というやつである。「これだけ価値観が多様化しているご時世にそんなことをする意義があるのか?」と思っていたら案の定、10月10日時点で39万7000曲が投票されたという(nikkansports.com)。同月6日に発表された中間発表(集計は9月30日時点)は、その集計方法から考えれば「票が操作されたとしか考えられない」もの(註:リンク先はPDF形式)であった。

 11月21日付のZAKZAKの記事によれば、

 中間発表では上位30曲を発表したが、6割が携帯電話やパソコンからのネット投票。年代別に見ると、20代が19.6%に対し、70代は4.8%と、若年層に人気の歌が上位を多く占めた。

 ネットからの投票が6割を占めるとなれば、高齢者の意向はほとんど反映されないと言っていい。それなのに、なんで白組の上位10曲に橋幸夫の曲が3曲も入っているのか。この結果で製作陣が「視聴者の生の声が聞けた」などと抜かすようであれば、確実に受信料の支払いを拒否する人間が増えるだろう。先の記事にはNHKの担当者のコメントも載っているのだが、

 NHKの担当者は「アンケート結果を参考にしながらも、それだけで(紅白出場者を)決めない。これまでの実績やウチへの貢献度も含め総合的に判断する」と説明するが、アンケート結果をどう具体的に反映するかには言葉を濁す。

 ……じゃああれですか、あの「スキウタ」とかいう企画は単なるポーズですか? 広範囲の年齢層の声を取り入れるのであれば、今回の集計方法には問題がありすぎるし、アンケートを採っておきながら結果を反映しないのであれば、企画そのものがムダだ。「NHKの番組は皆様の受信料で作られています」と言うのであれば、もうちょっと有効に使ってほしいものだ。

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