なんだか微妙なメビウス
先日、かなり期待をしたトピックを書いた「ウルトラマンメビウス」であるが、第2話を見てまたちょっと見方が変わってしまったような気がする。
さしあたって防衛チームの体裁を整えるために、第1話で幼稚園のウサギを逃がすのを手伝った連中に「また手ぇ貸してくんない?(註:意訳)」と声をかけて回るくだりはまるで「ジェットマン」である。そうして集められた連中が「1回だけ」とか言いながらも正式入隊を決めてしまうあたりにも戦隊シリーズの匂いがする。それがいかんと指弾するつもりはないのだが。
また、それまでの「M78星雲出自のウルトラシリーズ」の設定を引き継いでいるためか、かつての異星人の残したテクノロジーを応用したメテオールなる設定が登場(これの元ネタは『ゴジラVSメカゴジラ』か?)、レイズナーのV-MAXかガンダムF91の高機動モードを思わせるぶっとんだ性能を発揮しているが、テクノロジーを解析できるようにとっつかまえた例なんてあっただろうか? 侵略宇宙人のメカはあらかたぶっ壊していたような気がするぞ。
そのメカの出撃シーンに、ウルトラファンにはおなじみの「ワンダバ」コーラスが使われているが、これについては「ワンダバだ!」と無邪気に喜ぶ声と、「なんだ、あのワンダバは?」と賛否が分かれているようだ。おれ個人の見解としては後者の意見に同意である。Project DMMの高めの声のバックにワンダバコーラスは合っていない。「とりあえずメカの出撃シーンにワンダバを流せばファンは喜ぶだろう」という安易な姿勢が透けて見える気がしてならないというのもある。
第2話でメビウスはグドンと戦っているが、この戦闘シーンの演出も今ひとつ腑に落ちないものがある。ピンチに陥ったメビウスをガンウィンガーが援護して隙を作り、アイハラ隊員に「今だー!」とまで叫ばせておきながら、なんでメビウスはとどめを刺す準備にもったい付けるのだろう? そこでとどめを刺されるのを律儀に待っているグドンもグドンだけど。
そしてレーザーブレードメビュームブレードですれ違いざまに斬りつけるのだが、なんでムチ状の腕は斬り落とされて残った胴体は木っ端微塵に吹っ飛ぶんだ? 首を斬り落とすと、テレビを見ているオカーサマ方から「残酷だ!」と抗議されるのが面倒だからか? 首をはねても、木っ端微塵にしても、「生き物を殺した」という事実に変わりはないのに。
それでも今回のグドンといい次回登場のバードンといい、リメイク怪獣がオリジナルに忠実な造形で、そして同じ鳴き声で出てくるのはウルトラファンとして素直に喜んでおこうと思う。
……次回もこんな調子で感想書いちゃうのだろうか? それは内容次第である。
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