退院後の経過報告・耳鼻科編
昨日の記事で触れた耳の異常にどうにも我慢ができず、今日紹介された耳鼻科へ行ってきた。個人経営の小さなところで、診察を担当するのは院長と思しき先生1人だけ。それでも待合室の一角に畳のスペースがあったのは、首が痛くなったときに横になれたのでありがたかった。
さすがに脳神経外科と違って、患者の年齢層は幅広い。お母さんにだっこされて診察室で殺されそうな悲鳴を上げる子供から、杖に頼って歩くお年寄りまで、文字通りの老若男女が待合室にはいた。
待たされることおよそ1時間、通された診察室で一通り症状を訊かれたあとで、鼓膜に異常がないかのチェックと再度の聴力検査。以前から左耳で高い周波数の音が聞こえないのは承知していたが、診断の結果によると8000ヘルツの音が左ではほとんど聞こえていないという。また、右耳の通りが悪くなっており、左右のバランスが崩れているために聴覚に異常が出ているのだろうとの所見であった。
そして先生はおもむろに言った。「ちょっと空気通してみましょうか」。
右の耳に管のような機器が当てられ、右の鼻の穴には細い金属製の管が差し込まれる。鼻に入れられた管はかなり奥まで入ったのでかなりの不快感を伴う。その管の先から空気が強引に送り込まれる。思わず反射的に管を抜く方向に首が動いてしまうが、そこで先生は「逃げない逃げない」と我慢を強要する。こんなことされたら子供は泣くわな。
なるほどこの直後はよくなったように思ったが、家に帰る頃にはまた左で耳鳴りがしている(これを書いている時点でも耳鳴りはやんでいない)。そう言えば昨日診てもらった脳外科のI先生は「脳の手術を行った直後はどのような症状が出てくるか予測が付かない」ということを話していた。それまで自分で正常だと思っていた状態は実は異常で、現在の状態は客観的には正常だが体は異常と認識している、紛らわしいがそういうことらしい。
耳鼻科の先生は「おかしいようだったらまた来てください」と言っていたが、鼻に管を差し込まれるアレは正直勘弁してほしい。いずれにせよ、またもうしばらくは様子見である。
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コメント
>それまで自分で正常だと思っていた状態は・・・。
そうなんですか。知らなかった。
人間の体って不思議です。
なかなか時間がかかりますね。
早く本調子に戻られることを祈ってます。
投稿: るー | 2006.05.26 23:16
ゆっくりじっくりと時間をかけて治すしかないのでしょうね。無理をせずに養生してください。私は耳鼻科って小学生の時に1回しかかかったことがありません。確か中耳炎と時だったかな。あの時は管ではなかったけど丸い形をしたゴム製の空気入れ見たいなものを鼻にあてられて、短い言葉を言わせた直後に強い空気を送り込まれるってなことを何度か繰り返されました。それは今でも記憶に残っているほど苦痛の伴った診察でしたね。ぶるないさんのとは違うけどイヤという気持ちは十分わかりますよ。(^^;
投稿: 狩人 | 2006.05.27 01:01
>るーさん
おそらくは少しずつ脳室に水が溜まっていったために、症状が表面化するまでに時間がかかったものと思われます。病状の進行は1年や2年というオーダーではなかったようなので、完全に元通りになるにはかなりの時間が要なのかもしれません。はぁぁ。
>狩人さん
診察室からは、小さいお子さんの「いーやーだー! やーめーてー!」という甲高い悲鳴がよく聞こえてきました。さすがにいい年の大人はそんなことしませんが、心情的には子供と大差はないと思われます。「もう一度行ってこい」と言われたら二の足を踏むのは間違いありません。いやだわいやだわ、勘弁しちくりだわ(大マジ)。
投稿: ぶるない | 2006.05.27 08:00
僕も耳鼻科で鼻の奥の奥まで棒を入れられたことはあるのでちょっと気持ちわかりました(笑 やですよね、あれは……でも入れるほう(医者)は簡単に入れるんですよね…(笑
投稿: teriri | 2006.05.29 03:05
鼻のずーっと奥まで管を突っ込まれる不快感は、やられた人にしか判らないですね。やる側からすれば、いつものことですから雑作もなく(また容赦もなく)やりますけどね。
幸いにして、耳の方は昨夜寝るころには発症前の状態に戻ったようです。またアレをやられないで済みそうというのはありがたいことです。ふぅ。
投稿: ぶるない | 2006.05.29 09:02