« 退院後の経過報告・その6 | トップページ | 万丈、暁に消ゆ »

2006.08.10

行き当たりばったりにも程がある

 ボウケンジャーとカブトの映画を見に行ってきた。尺的にも上映順的にも「ライダーが主で戦隊が従なんだろうな」という感があったが、その「主」の方がグダグダだったのには閉口した。

―以下、ネタを割りまくっているので見ていない人は注意されたし―

 いきなり「巨大隕石の落下で海が干上がった世界」というシチュエーションも相当にトンデモだが(海がないことによる昼夜の寒暖差の描写とかなかったぞ)、その後の映画独自の展開であるZECT対ネオゼクトという構図はほとんど「仮面ライダーという用心棒が戦う暴力団抗争」にしか見えなかった。そこに首を突っ込んでくる天道総司は、テレビシリーズに輪をかけて何を考えて行動しているのか分からんキャラクターと化していた。意図的に差別化を図ったのかもしれないが。

 ストーリーも相当に行き当たりばったりで、軌道エレベーターで衛星軌道に上がってケタロスとウソくさい戦い(宇宙空間でバーニアもなしにどつきあいするのは無理ありすぎだろう)をしたかと思ったら、平然とバイクで地上に舞い戻り、かと思えばまたまたバイクでエレベーターを駆け上がるという忙しい展開。そこに待ち受けるのは、ごついご面相に不相応なキザ台詞を口にするコーカサス。「戦いの舞台は宇宙」と言えば聞こえはいいが、実際に戦っているのはどう見ても窮屈なセットの中なので、「映画ならではの豪華さ」という雰囲気はあまり感じられなかった。

 そしてご都合主義としか形容のしようのない、ハイパークロックアップによる時間巻き戻し。加速装置は演出手法としてアリかもしれないが、仮面ライダーがアイテムで時間を逆行操作するのはやりすぎではないのか? いつから仮面ライダーは藤子プロの著作物になったんだ? それで冒頭の隕石落下をなかったことにしてしまうというのは、まっとうな作劇を放り出しているとしか思えない(茶色かった地球が青くなるのはヤマトへのオマージュか?)。それともテレビシリーズへつながる流れを作ったつもりなのだろうか。

 この分だと来年もライダーの映画が作られるのであろうが、もっとちゃんとしたストーリーが書ける人に脚本はお願いしたい。見ていた子供はかなり退屈していたようだったぞ。

|

« 退院後の経過報告・その6 | トップページ | 万丈、暁に消ゆ »

映画・テレビ」カテゴリの記事

特撮」カテゴリの記事

コメント

まず、この手の映画は「子供向け」である。大人相手ではない。(大人は俳優がかっこいいとかかわいいとかの程度)
子供向けなので、主人公がかっこよく映れば、あとは何でもよい。さらに新メカとか日頃TVで見る必殺技・メカなどをふんだんに登場させ、子供の意識を集める、これしかない。
ストーリーは二の次三の次なのである。
しかし、やはりそこは映画なので子供もいつしか退屈する、そして騒いだり、泣いたり喚いたり、トイレ行ったり・・・・、その子供に輪をかけて親の馬鹿さ加減ときたら、非常にムカツク。

「よく、見に行ったよ...」と思う。

投稿: しのえ | 2006.08.10 22:01

ライダーの映画の場合、作り手側に「おれたちゃちょっと高尚なもん作ってるんだぜ」という認識があるように感じられます。そんな自意識が強すぎるあまりに、本来の観客であるはずの子供たちに「なにをやっているのか分からない」などと思われてしまっては本末転倒ですね。思えば昭和のライダー映画は大らかでした。
親は親で、子供をダシにして自分たちが楽しむことしか考えていないようで、映画館でのマナーを教えなければならないことを忘れています。現在は小さい子供となりだけは大きな子供しかいないようです。嘆かわしいことです。

投稿: ぶるない | 2006.08.11 04:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/75931/11373776

この記事へのトラックバック一覧です: 行き当たりばったりにも程がある:

« 退院後の経過報告・その6 | トップページ | 万丈、暁に消ゆ »