直木賞作家の「子猫殺し」
今回は敢えて当事者についての敬称を省かせていただく。
おれが直木賞作家の坂東眞砂子が日本経済新聞夕刊に書いた「子猫殺し」の件を知ったのは、人気ブログである「きっこのブログ」(8月21日分)であった。同日付の記事に坂東の書いたエッセイの全文が引用掲載されているので、気分が悪くなってもいい覚悟がある人、このごろ血圧が下がり気味なので立腹して血圧を上げたい人などは読んでみるといい。
坂東自身、そのエッセイで「こんなことを書いたら、どんなに糾弾されるか分かっている」と書き出しているので、遠慮なく糾弾させていただく。あんたみたいな飼い主に飼われている猫たちがかわいそうだ。あんたは自分の都合で生まれてきたいのちを奪っているんだぞ。それを自己正当化するために駄文を連ねるんじゃない。あんたは自分が崖から投げ落とした猫が絶命する瞬間を一度でも見たことがあるのか?
やはり坂東を糾弾したきっこさんは、8月23日の記事で飼っていた猫を病気で亡くしたときの体験を書いている。おれも昨年の12月に、目の前で猫が息を引き取る瞬間を目の当たりにしたことを書いた。
この世に生を受けた以上は猫だって生きていたいはずである。それでも母胎感染によって、生まれたときから猫エイズなり猫白血病なりのウイルスを背負ってきてしまい、長く生きられないことを運命づけられてしまう不幸な猫もいる。そんな猫を出さないために、雄猫の去勢手術や雌猫の避妊手術は飼い主の義務であるとおれは考える。そしてその生を全うするまで飼うのも飼い主の義務だと思う。しかし坂東の見解はずいぶんと異なり、こう書いて問題のエッセイを結んでいる。
人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。生まれた子を殺す権利もない。それでも、愛玩のために生き物を飼いたいならば、飼い主としては、自分のより納得できる道を選択するしかない。
私は自分の育ててきた猫の「生」の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択した。もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。
本当に「殺しの痛み、悲しみも引き受けて」いるというのであれば、かくも厚顔無恥な文章を全国紙に発表できるわけがないと思うが。
今回の騒ぎを取り上げたZAKZAKに坂東のコメントが載っている。
坂東さんは日経を通じて「タヒチ島に住んで8年。人も動物も含めた意味で『生』、ひいては『死』を深く考えるようになった。『子猫殺し』はその線上にある。動物にとって生きるとはなにか、という姿勢から、私の考えを表明した。人間の生、豊穣性にも通じることであり、生きる意味が不明になりつつある現代社会にとって、大きな問題だと考えているからだ」とコメントしている。
……あんたの書いたエッセイの方がよっぽど意味不明だ。
坂東が住んでいるタヒチはフランス領であり、フランスの法律では子犬や子猫を殺す行為は最高2年の拘禁刑になるという。一度刑務所にぶちこんで、死んだ子猫たちに対して詫びさせた方がいいのではなかろうか。
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コメント
明日実家のクロネコちゃんを病院に連れて行く狩人が来ましたよ。(^^; えらくショッキングな記事を日経さんは載せたものですね。この作家の記事も意味不明だけどこれを載せた日経さんの意図がワケワカランです。今の世の中人間様がのさばり過ぎて、他の動物の存在すら認めない人たちがいるのにも私は腹立つけど、こーいったオレ理論を通して他の動物の命を粗末に扱うのも腹立つねぇ。私にはこの作家の行為は記事と同様ワケワカランです。(--;
前日の記事の青いハンカチはメーカーさんの方ですでに生産中止になっているようですね。それを聞いてアニメの某キャラのように「ク~ックック・・・」とイヤな笑みを漏らしそうになってしまったのは私だけでしょうか(笑)。マスコミ煽りすぎだって。そんなくだらん情報に乗る方もどうかしてる。ハンカチ1つポッケから出すのにも気を使わなければならない斎藤投手が気の毒です。(^^;
投稿: 狩人 | 2006.08.24 20:29
日経サイドの言い分としては「書き手の意思を尊重する」みたいなコメントをどこかで読みました。要は「悪いのは書いた当人だからこっちに文句言うのは勘弁してね」ということになるのでしょうか(底意地の悪い解釈)。とにかくこのオバハンの文章にはひたすら不快にさせられました。
かつて作家の星新一は日経を購読しており、他社の勧誘員がやってくると「日経より優れている点を3つ挙げてみろ」と言っては追っ払っていたとか。星さんがあのエッセイを目にしたらなんと言うやら。
ハンカチの方はYahoo!オークションで「斎藤 ハンカチ」のキーワードで検索してみたら81点が該当し、高いものでは8,000円以上の値が付いてました。ただのハンカチなのにねえ。みんなマスコミという振り付け師に忠実に踊っているようです。
投稿: ぶるない | 2006.08.24 21:18
はじめまして、ぶるないさん。
私は夕べの新聞で知り、信じられない思いがしましたよ。
さっそく動物愛護教会、日経いづれかにメールを送ろうとしたのですが、なんだか、呆れて言葉すら出てきませんでした。
タヒチは私のいつか言ってみたい場所でしたが、あのバカおんながいるのかと思うと、もう近づくのも嫌になりました。
フランス領なのですから、フランスの法律で裁き、豚箱に入れてやればいいのです。
でも、このような厚顔無恥なヤツは、同じ目にあわせてやらないと、わからないのです。
物書きの風下にもおけないのに、直木賞とは...!
投稿: こぶママ | 2006.08.25 22:52
こぶママさん、コメントありがとうございます。
人間あまりにも腹が立つと、なんと言って罵倒してやろうか分からなくなるものですね。実際に今回の記事を書くのにはずいぶんと時間がかかりました。結果としてはバカ作家を罵倒するよりも自分の意見を書く方に力が入ってしまいましたが、それでよかったのかな、とも思います。
動物愛護協会でもこの件については問題視しているようで、「事実なら問題だ」といった旨のコメントを発表しています。
くだんのバカ作家が日本の法律で裁かれるのかフランスの法律で裁かれるのかは分かりませんが(国籍がどちらにあるのか不明なので)、生き物を飼っている立場から言わせてもらえば、「その子猫を投げ落としていたという崖から突き落としてやればいい」というのが本音です。もちろん日仏どちらの法律でもそんなことは許されませんから、可能な限り重い刑罰を受けさせてやるのが無為に命を奪われた猫たちのためではないでしょうか。
投稿: ぶるない | 2006.08.26 02:46
> 「その子猫を投げ落としていたという崖から突き落としてやればいい」
その通り!
しようもないホラーばかり書いているうちにきっと頭が変になったのでしょう。
まったく、思い出すとやり場のない怒りがこみあげますね。
猫の気持ちになりなさい、先ず!と言いたい。
でも、世の中は『因果応報』なのです。
きっと天が裁きます。時間はかかっても...!
天とは、宇宙とはどんな優秀なコンピューターよりも正確です。
そう信じます。
投稿: こぶママ | 2006.08.26 09:31