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2007.01.29

Vista発売前夜

 今朝のニュースを見ていて「あぁ、そういや明日だっけ、発売」くらいにしか思っていなかったWindows Vista。別段今使っているXPに不満はないし、むしろVistaで動かないフリーソフトが意外に多いのは大きなデメリットだ。そんなわけで、新しいOSが発売されるからと言っても導入するつもりは目下のところない。XPのサポートも2014年4月まで行われることが決まったし、そんなに買い急ぐ必要性も感じていない。

 マイクロソフトには独裁を連想させるイメージがあるのか、ルーマニアではこんなジョークのネタにされている(「世界の紛争地ジョーク集」より)。

 ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトが新しく自動車業界に進出することになった。しかし、できあがった車は以下のようなものだった。

  1. 特に理由がなくても二日に一度は突然動かなくなる
  2. 高速道路ではそれが特に顕著である
  3. こうした場合、最悪のケースとしてはエンジンを総取り替えしなければならない
  4. ユーザーは新しい道ができるとそのたびに、新しい車に買い替えなければならない

 どこの国でも、マイクロソフト製のOSの印象というやつはこういうものなのかもしれない。

 そんな評価はお構いなしに、恒例と化した午前0時の発売開始イベントは行われる。asahi.comより。

 ビスタは30日、全世界で同時に店頭発売されるが、時差の関係で、日米欧の主要市場では日本が一番早い販売となる。ヨドバシカメラの秋葉原店「マルチメディアAkiba」(東京都千代田区)とビックカメラ有楽町店本館(同)が女性タレントらを招き、販売開始へのカウントダウンを行う。東京・秋葉原では、ヨドバシのほかに九十九電機(同)などが深夜販売を計画しており、電気街はビスタ登場に沸き返る。(時事)

 XPのサポート延長が発表されたのは24日のことだから、仮に店側が「こりゃイベントになるほど客は集まらんぞ」と思っても手遅れである。少なくとも「沸き返る」ような大騒ぎにはならないであろうことは容易に想像が付く。文字通りの寒い夜になってもおれの知ったことではない。どうせ他人事だし。

追記トラックバックを頂戴して、20時30分現在のビックカメラ有楽町店前の画像を拝見した。見事なまでに閑古鳥が鳴いている模様。やっぱりねえ…。

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2007.01.28

誰も皆さまよいながら 答えを探して…

 ネットの探検に、今日も旅立つ者がいる。密かに眠る危険なネタをあさるために、あらゆる困難を乗り越え進む探索者たち(ナレーション:太田真一郎)。……こういうタイトルのつけ方は他人様のブログと手法がバッティングしそうだったので、微妙に軌道をずらしてみた。

 前回過去30日分まで遡って、奇妙なキーワードでこのブログに漂着した例を紹介したが、今回は今日1日分での「一見さん、いらっしゃい」である。

土浦市 ゴミの分別 布団

 土浦在住で使い古した布団の処分にお困りの方であろうか。お力にはなれません。すみません。市のゴミ処理施設の方にお問い合わせになった方が早いのではないかと…。

東京メトロ東西線 満員 混み

 当方、速報的なニュースは取り扱っておりません、原則的に。どうやらこの方、「アイちゃんが好きだあ」の記事に惹かれてお立ち寄りの模様。

女優の目隠し愛マスク

 なにか特殊なご趣味をお持ちの方であろうか。「目隠し」と「アイマスク」なら同じものだよなあ。でもなぜか「愛マスク」。謎である。いずれにせよ、こういうのはコメントに困る。

 前回取り上げたせいで、日本貨物鉄道株式会社に絡むキーワードで来訪される方もここ数日何件か見られる。ごめんね、たどり着いてみたら有益な情報どころかネタ扱いで。

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2007.01.24

幻想に踊る視聴者

 人間、どうしても楽な方に身を任せがちである。それでいて欲は深いので、「楽に痩せたい」とか「労せずにカネを稼ぎたい」などと考える。そうした煩悩に支配された結果、ある者は新しいダイエット法を模索し、またある者はギャンブルに走る。そんなココロのスキマに、さながら喪黒福造のごとく情報番組というやつが入り込んでくる。

 情報が売りである以上、番組がウソをついてはいけない。これは作り手と受け手の暗黙の了解だ。それを「あるある」は土足で踏みにじった。あまつさえ、事前に「今度ウチの番組で納豆を取り上げるからよろしくね」といった主旨の情報が大手流通業者に流れていたという(livedoor ニュースより )から、消費者を馬鹿にしている。

 落ち着いて考えれば、「特定の食材を多めに摂取するだけで、あとは普通に日常生活を送っていれば痩せられる」なんてことは話がうますぎる。それでも「あの番組で言っているのだから」という薄弱な根拠から、一片の疑いも抱かずに納豆の買い占めに走ってしまう視聴者の、なんとまあ哀しいことか。なんとなく昨年夏のハンカチ探しの騒動を連想してしまった。

 それでも食材としての納豆にはなんの落ち度もない。悪いのはすべて、納豆を別な意味で「食い物」にしていた連中である。今回の騒ぎで苦手だった納豆が食べられるようになった人は、むしろソッポを向かないで積極的に食べてもらいたい。小売店も製造業者も大量の在庫を抱え込む羽目になって困っているはず。これを機にどんどん買ってあげれば困る人はぐっと減るだろう。

 番組自体は捏造の発覚で打ち切りに追い込まれたが、「あるある」にこれほどの影響力が残っていたことのほうに、おれはむしろ驚いた。

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2007.01.19

だから鉄オタは嫌われる

 昨年末に鹿島鉄道に乗りに行って、その翌日に「さて、昨日のことをブログのネタにしますかね」となにげなく鹿島鉄道のホームページを見に行くと、おれが乗りに行った前日の日付で「構内での撮影は禁止しています!」との一文を見つけて思わず青くなった。一度没になった予定を立てたとき以降は新しい情報を仕入れていなかったので、「知らぬ間に粗相をしでかしていたのでは…」という疑念に駆られたのである。

 ある程度疑問が氷解したのは、いろいろなところからかしてつの写真を撮っているmakeichiさんの記事を目にしてからのことだ。それにしても、かしてつのサイトに出されているのは警告文だけで、詳細な注意事項へのリンクがない。具体的に「こういうことはしないでくださいね、お願いですから」という主旨の文章がどこにもないのは妙だ。注意事項というやつはしつこいくらいに目に付かせないと意味をなさない。

 makeichiさんの記事にある「お願い」の文言を読んでいてつくづくげんなりさせられるのは、「鉄オタの頭の中身は撮影機材と違って何年経っても進歩しないなあ」と嘆息せざるを得ない注意事項の数々である。特に「駅構内での撮影について」の第3項『列車に向けてのフラッシュ撮影は絶対にしないで下さい』は、鉄道写真を撮る者にとっては常識の範囲内だ。ブルートレインのさよなら運転のニュースなど見ていると、バシャバシャとフラッシュを使って写真を撮っている連中がホームに群がっていてうっとうしいことこの上ない。

 この種の不心得者の横行が目に余るが故に、そうでない、品行方正な鉄道ファンすら一般人から白い目で見られる。廃線まであと2ヶ月あまり、乗り鉄・撮り鉄を含めて数多くのファンがかしてつに別れを告げにやってくるのであろうが、不届きな鉄オタは願い下げだ。

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2007.01.13

そして2年の月日が流れ去り

 別にベージュのコートを着た女の指にルビーのリングを探すわけではない。11日でこのブログを開設して2年が過ぎたという話。今回の投稿で353件目の投稿になるので、だいたい2日に1件の割で投稿してきた計算になる(投稿後に削除した記事は今のところない)。1周年の時点では226件の記事を書いていたから、明らかにこの1年でブログに対するモチベーションは落ちているように思う。

 この1年の間に何があったか? 2月半ばあたりからWikipediaの項目いじりにはまりだし、4月下旬から1ヶ月ほどは水頭症の手術でドタバタしたりした(その後も尾を引いたが)。そのあたりの事情を差し引いても、「あ、これをネタにブログ書こう」という意欲が減退しているのは否定できない。

 この間に「いっそのこと畳んじゃおうかなあ」と思った回数は数知れずあった。それでも水頭症の手術をしたことが、そんな衝動を抑え込んでいるようにも思える。「水頭症ってこんな病気で、こんな手術します」というナマの記録は案外貴重なものなのではなかろうか、と手前味噌ながら考えもするのだった。実際、箱根駅伝の石谷選手について触れた記事から「水頭症」のカテゴリーを読んでくださる方もいるので、あながち自意識過剰でもないだろう。

 それでもあいかわらず検索キーワードのトップはこのブログのタイトルだし、ウィルス対策ソフトでお悩みらしい方々の来訪も後を絶たない。その合間を縫うように足跡を残してくれている常連客の皆さんには、「こんなブログでよろしければ気が済むまでおつきあいください」と御礼申し上げる次第。いつまで続くかは保証できないけどね。

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2007.01.09

探し物は何ですか 見つけにくいものですか

 この歌詞のあとに、思わず「ごめんくださぁい」「誰ダ君タチハ?」「火事場泥棒」「いやぁ、泥棒は、あっち」「お前だ」というやりとりを続けてしまいたくなるおれは明らかに「ゴジラVSビオランテ」の見過ぎである。…と、それはまあ置いといて。

 当ブログに不思議なフレーズを検索キーワードにしてたどり着く人がいる。多数派を紹介するよりも少数意見を紹介する方が面白いのは、かつて「クイズ100人に聞きました」が実証している。そんなわけで、過去30日分の不思議な検索フレーズから。

鹿島臨海鉄道 廃線

 あのう、廃線になるのは「鹿島鉄道」の方ですから。「鹿島臨海鉄道」は違う会社です。

山本耕史、JR貨物、社歌

 山本耕史とJR貨物の組み合わせで来るパターンもある。不思議に思って検索してみたら、山本耕史がJR貨物の社歌を歌っているらしい。なんで本職俳優の人に社歌を歌わせているのだろう、JR貨物は。

サンダーバード2号 2ちゃんねる オーバーラン

 国際救助隊の大型輸送機がオーバーランする光景を連想してしまったが、もちろんここでいう「サンダーバード2号」はJR西日本の特急のこと。でも間に挟まってる「2ちゃんねる」が謎。

日本海溝 自殺サイト

 「どこで自殺する気なのだ?」と思ってしまったが、検索してみたら自殺サイトの名前が「日本海溝」らしい。

おしゃべりな口をふさぐには期すしか知らないんだ

 キスじゃないんですね。

ウルトラマン 光の国 メリークリスマス

 最初の二つはともかく、それと「メリークリスマス」はどうつながるのだろう。

伊東たけし 玄海島

 このフレーズでぐぐると当ブログの2005年4月の記事がトップに来るんだが、その後玄海島でチャリティーライブでもやったのだろうか。

 何の因果かこういうキーワードでこのブログに漂着してしまった皆さん、お役に立てなくてごめんなさい。もっと破壊力のあるネタをお求めの方は冬樹蛉さんのブログへどうぞ。

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2007.01.07

箱根駅伝を走ったお仲間

 年末年始のローテンションのせいで書きそびれていたが、幼少期に水頭症の手術を受けた選手が箱根駅伝に出場していた。その選手は日体大の6区を走った石谷慶一郎くん。

 彼の場合は先天性の水頭症であったらしい。おれも同様の症状で都内の病院に入院したことがあるのだが、いつの間にか脳室の大きさが正常になったらしく(幼少期の水頭症では、頭蓋骨がくっついていないために頭そのものが大きくなるという)、手術は行われないまま退院した。両親はこのときのことが頭から離れなかったらしく、その後もおれが「頭が痛い」などと口にすると「検査してもらった方がいいんじゃない?」と切り返したものである。そうして長いこと大過なく暮らしてきたのだが、昨年になってついに手術を受ける羽目になった(経緯に関しては「水頭症」のカテゴリーにまとめたのでここでは触れない)。ニュースサイトなどで報じられているところによると、石谷くんが受けた手術もおれと同じ「脳室腹腔シャント術」であったようだ。

 たしかに水頭症の症状はこの手術でどうにかなる。しかし体内に異物を埋め込んでいる以上、それがいつトラブルを起こすかは分からない。折悪しく石谷くんの身にそのトラブルが降りかかったのは全国高校駅伝の当日だった。彼の不調のためにチームは棄権を余儀なくされ、石谷くんは「自分のせいで…」と自責の念にさいなまれたという。同様の手術をしている人には誰にも起こりうることなのだが。

 そんな無念を、彼は箱根の山くだりでの力走にぶつけたのだった。これが報じられることで、水頭症という病気の世間への認知度も上がるのではないだろうか。それにしても、自分と同じ病気を持った選手が箱根駅伝で走っているというのは妙な仲間意識を持たせてくれる。

 来年も出場するときはちゃんと見るからな、石谷くん。お互いがんばろうぜ。

2008年1月3日追記:今年も石谷くんは6区を走ったが、14位からひとつ順位を上げたにとどまり、走っている姿もほとんど撮してもらえなかった。日体大も総合順位は12位でシード権を失った。残念。

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2007.01.06

最後の昼食はチキンラーメン

 インスタントラーメンの産みの親であり、日清食品の創業者でもある安藤百福氏が5日に亡くなった。享年96。半月ほど前に「所さんの目がテン!」でカップラーメンが取り上げられたのを見たばかりだったので、少なからず驚いた。読売新聞朝刊が1面で訃報を報じていたのにはもっと驚いたが。

 世界最初のインスタントラーメンであるチキンラーメンの発売は1958年、カップラーメンの始祖であるカップヌードルは1971年の発売であるから、おれが物心ついた頃にはすでにカップヌードルがインスタントラーメンの主流になっていた。生前の安藤氏は毎日チキンラーメンを食べていたそうだが、おれ個人がチキンラーメンを食べた回数はカップヌードルのそれと比べると格段に少ない。

 なにかと「体に悪い」とやり玉に挙げられることの多いインスタントラーメンであるが、安藤氏の大往生という実例がその反証たり得るのではないかとも思ってしまう。もっとも安藤氏は週に一度のゴルフも楽しんでいたというから、全面的に擁護できるわけでもないのだが。

 ともあれ、ごちそうさまでした、安藤さん。そしてこれからも「いただきます」。

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2007.01.03

陰気な年越し・憂鬱な年明け

 2006年の大晦日から2007年の元日を、なぜかおれは陰々滅々とした気分で過ごした。

 例年ならば「砕け散るまで戦います」と宣言してがっつり食べる年越しそばもほどほどにしか口にせず、カウントダウンの声を聞くこともなく(当然初詣にも行っていない)翌朝ラジオからの「あけましておめでとうございます」を聞いた。元旦もなんだか憂鬱な気分が抜けぬまま朝食の食卓に着いたおれは、大好物の伊達巻にほとんど手を付けずに寝床に戻ってしまった。

 テレビで箱根駅伝の中継を見ても、くどいくらいに「あけましておめでとうございます」を聞かされても正月という実感には浸れず、結果的には正月の三が日をほとんどふて寝状態で過ごした。どうも29日に出かけた身体的疲れが精神的な疲れに転化してしまったようである。おかげでいまだに気分は厭世的だ。

 田中芳樹の「七都市物語」の第4エピソード『ジャスモード会戦』の書き出しが、今の心境を代弁してくれているように思えるので引用する。

 不愉快な年は過去へと去り、あらたに不愉快な年が礼服をまとって登場しようとしていた。

 …そういった次第で、今年は陽気に新年のご挨拶ができないことをご了承いただきたい。

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