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2007.02.17

「チョイオタ」なる不思議な分類

 経験的に言えば、話題になるアンケートや統計は往々にして胡散臭い。そんなアンケートがまた一件。「意識調査『30代-40代の約7割が「チョイオタ」!?』」なのだとさ。いかにも「先に結論があって、それをもっともらしく見せるためにアンケートを実施した」という印象を受ける見出しである。

 まず調査方法から検証してみる。

メール転送サービスCLUB BBQなどを運営する株式会社アイシェアは、30代、40代の携帯会員を対象としたオタク(ヲタク)に関する意識調査を行った。

有効回答数:811名 [ 30代 64.5% 40代 35.5% (男女比 7:3) ]
調査期間:2007年2月5日~7日(48時間)]

 わざわざ括弧書きで「オタク(ヲタク)」という表記を使っているところに悪意めいたものを感じてしまうのは気にしすぎであろうか。このアンケートの取り方は会員登録してある対象者に「こんなアンケートをやるので、この期間にこのアドレスにアクセスしてください」といった主旨のメールを送って答えてもらうものだ。回答するかしないかは会員の任意であるから、回答する側がお題に興味を示さなければ協力してもらえない。つまり、アンケートに答えた人は理由はどうあれこの話題に興味があるということになる。回答者に「俺そうだよ」という自覚があった可能性は少なくないだろう。

 また、対象にした年齢層が多感な時期を過ごした時代背景も考慮すべきではないか。1970年代にはいわゆる第2次怪獣ブームがあり、「仮面ライダー」放映による変身ブームがあり、「マジンガーZ」や「宇宙戦艦ヤマト」といった爆発的ヒットとなったアニメ作品も放映された(ファーストガンダムもテレビの本放送は1979年だが、一大ブームを巻き起こすのは1980年代になる)。同時期には「8時だョ!全員集合」が最高視聴率50.5%(1973年4月)という驚異的な数字を叩きだしている。

 今のようにテレビが「1人に1台」でなく「一家に1台」だった時代である。アニメや特撮、当時の流行歌が同世代の「共通言語」となっていてもおかしくない。そんな世代が30代・40代になって昔話で盛り上がっている、それだけの話ではないのだろうか? わざわざ「チョイオタ」という妙な分類をするほどのことなのか、どうにも不思議である。

 それもこれも「オタク」という言葉が持っているマイナスイメージが大きいせいなのだろう。だから「チョイ」なんて接頭語をつけて「俺はあんな連中とは違うよ」と暗に主張したいのかもしれない。しかし「オタク」の一語がカバーする範囲は、そこいらの調査会社が考えているものよりもはるかに広いことを忘れてもらっては困る。どんなジャンルにもいるんですよ、オタクってやつは。

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コメント

こんにちは。おっしゃること、まったくもって同感です。
「ちょいおた」だの「おたかっこいい」だの、アニオタ、ガンオタを見下げた非常に腹立たしい記事だと感じました。
TBさせていただきます。

投稿: ぱやん | 2007.02.28 14:57

ぱやんさんの記事も拝見させていただきました。何と言いますか、おれの記事よりも突き抜けてお怒りのご様子ですね。
こちらとしては「またこんなインチキアンケートやってるよ」という、悪徳商法を暴くようなノリで書いた記事だったのですが、なにやら導火線に点火してしまったようで…。

気が付いたら、2月は5件しか記事を書けなかったなあ。なーんか書くレベルまで気力が高まらないんですよ。ちょっとだけでいい、オラに元気を分けてくれ…。

投稿: ぶるない | 2007.02.28 18:30

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» 「チョイオタ」?ふざけんじゃないよ(-"-) [きみの瞳]
こちらの記事を拝見して、元のこちらの記事も読んだ。 …バッカじゃないの?何が「ち [続きを読む]

受信: 2007.02.28 17:45

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