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2007.10.23

それいけ!ワンマンマン

 以前いしいひさいちがこんなタイトルの本を出そうとしたら、モデルにされた当人から苦情が来て差し止めになったという、読売新聞社主筆。自分のところの野球チームがクライマックスシリーズで屈辱的な3連敗を喫したもんだから、報道陣の前でキレてしまった。nikkansports.comより(強調部分は引用者による。以下同じ)。

 大勢の報道陣が集まったホテルのフロアで、渡辺会長のダミ声が響き渡った。5年ぶりのリーグ制覇を果たしながら、CSで3連敗して日本シリーズ出場権を逃しただけに「制度がよくない。リーグ優勝はなんの意味もない。おれがオーナーの時は絶対に反対した。誰がどうしたか知らねぇが、こんなくだらん制度をつくった」と次から次へと不満をぶちまけていった。

 クライマックスシリーズという制度にはおれも不満がある。そもそも「ない方がいい」と思ってもいる。日本シリーズにはリーグ優勝したチームが進むべきだし、対等でない条件でプレーオフ(言葉を飾ってはいるが、やはりこれはプレーオフであろう)が行われるのもおかしい。パ・リーグのクライマックスシリーズを見ている時点で、「セカンドステージで巨人が負けたら、ナベツネが怒り出して『こんな制度やめちまえ』って言うんだろうな」という話題は家人との間に上っていた。そんな予想から1ミリもずれないこの発言はさすがだ、ワンマンマン。記事を読んでおれと弟は大爆笑した。

 しかし、記者の方は冷静である。「わがままな支配力」を持つ権力者に痛烈な一撃を加えている。

 確かにCS制度の改革の余地はあるが、敗戦が決まった直後での批判は負け惜しみ以外のなにものでもない。ましてや球団トップの人間が、自軍の監督批判は論外。シーズン中間報告やリーグ優勝報告では絶賛していた原監督の采配も、たった3試合のCSでの敗戦で、あっさり手のひらを返して猛批判。白けムードが漂った。大権力者の傍若無人な発言がチームの士気を弱め、巨人人気を低迷させていることに、まだ気がついていないようだ。

 ……この記事をブログのネタにするために考えごとをしていたら、頭の中に「アンパンマンのマーチ」が変な歌詞で流れてきた。

そうだ うれしいんだ
稼ぐ よろこび
どうせ胸の傷はいたまない

なんのために生まれて
なにをして生きるのか
儲けられないなんて
そんなのはいやだ!
カネを稼ぐ ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
あさましく
そうだ うれしいんだ
稼ぐ よろこび
どうせ胸の傷はいたまない
ああ ワンマンマン
いやしい 君は
行け!自分のカネ 稼ぐため

 曲がりなりにもメディアを仕切っている以上は、不特定多数の無名人が発する罵詈雑言を封殺することなどできないことはご承知でしょう? ワンマンマンどの。

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