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2008.06.08

電気街の殺人

 秋葉原で通り魔殺人事件が発生した。奇しくも2001年の同じ日に、大阪の小学校で児童らが無差別に殺傷されるという凄惨な事件が起きている。いやな偶然である。

 こうした事件の犯人は、判で押したように「(殺すのは)誰でもよかった」と口にする。今回も犯人は取り調べに対してそう答えたという。本当にそうなのだろうか? 事件が立件され、犯人が起訴されれば間違いなく弁護側は被告人の精神鑑定を要求してくるだろう。理由はもちろん「事件当時、被告人は心神喪失(もしくは心神耗弱)状態にあり善悪の判断能力がなかった」と主張するため。だが、仮にそう主張されたとしても裁判所は一蹴すべきである。

 犯人はレンタカーを借り、わざわざ地元から離れた秋葉原まで出向いて凶行に及んでいる。単に「誰でもいいから殺したい」のであれば、比較的近場である三島や沼津、秋葉原まで行かなくとも繁華街なら横浜や銀座でもよかったはずである。理由かはともかく「殺すのは秋葉原で」という明確な意図がそこにはある。そもそもまともな神経の持ち主であれば、「世の中がイヤになった」からといって無差別殺人に走ったりはしない。

 被害に遭われた人たちにお見舞い申し上げるとともに、警察に対しては厳しい取り調べをお願いしたい。

 この事件も他人事だと思っていると、「法律が発効になって間もない裁判員に自分が任命されて審理に当たらされる」可能性もゼロでないことをお忘れなく。

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