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2008.11.24

20世紀最後の「富士」

東京駅にて 2009年春には廃止になるという「富士」に乗ったのは、20世紀が終わるその日であった。

上野駅の「カシオペア」 「21世紀はレールの上で迎えたい」と考えた人がどのくらいいたか知らないが、北へ向かう「カシオペア」のほうはなかなかの盛況であった(指定券はすぐに売り切れたと聞く)。かたや、当時にして凋落の二文字が背後霊のようにのしかかる「富士」は、個室こそほぼ埋まっていたものの、開放式B寝台はガラガラというありさまであった。

車体側面の「COMPARTMENT CAR」のロゴ 乗ったのは1人用B寝台個室(2階)。天井が低く、車体に書かれた「COMPARTMENT CAR」とはずいぶんと離れた印象の乗り心地である。あまりに窮屈だったので、かなりの時間をロビーカーで過ごした。
天井が低く窮屈な個室内
狭い階段

記念乗車券表面 検札にやってきた車掌さんからもらった「懐かしの山陽路号」(2000年12月31日に運転)の記念乗車券。「20世紀→21世紀」の区間表記が泣かせる。裏には当時のJR西日本の看板列車である500系と700系レールスターのイラストが銀河鉄道チックに描かれている。
記念乗車券裏面

ロビーカー内部 当時のロビーカー内部。これでも21世紀到来の瞬間には人が集まったりするんだろうか、などという幻想はあっさり打ち砕かれて、ひとり寂しくビールで乾杯することとなった。

 下関で乗務員交代となる際のアナウンスを聞きながら、「次に乗る機会なんてあるのかなあ」などと考えていたのがありありと思い出される、そんな初冬の一日。

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2008.11.12

「突」




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 「今年の漢字」なんてフレーズが当たり前に出てくる時季になったのだなあ。

 当然のように人によって違ってくると思うが、世相的には『突』であろうか。秋葉原に通り魔が現れ、総理大臣がいきなり辞任し、株価が上がったり下がったりした今年を一括りにするにはちょうどいい一文字だと思うのだが。

 手元の漢和辞典で「突」の字を引くと、こんな意味が書いてある。

穴と犬とで、犬が穴から急にとび出す意。ひいて、つき出す、だしぬけの意。(旺文社漢和辞典)

 個人的にはまた違う字を連想したりもするのだが、それはそれで別の記事を参照ということで。

12月12日追記:記事を書いて1ヶ月が過ぎて、本家本元の『今年の漢字』には「変」が選ばれた。ネガティブイメージを忌避する新語・流行語大賞と違って、納得いくものが選ばれることが多いな。一文字だけ取り出すとなんか妙な感じではあるが。

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1万2千円のアメ

 さんざんすったもんだした「定額給付金」の概要が「1人あたり1万2千円の給付」で固まった。とは言うものの、これが本当に低迷する日本経済を押し上げる起爆剤になると本気で信じているおめでたい人間がどの程度いるのだろう。

 今回の景気対策とやらも、結局のところ10年前の地域振興券がお色直しして出てきただけではないのだろうか。あのときは公明党のご機嫌取りを兼ねており(どちらが主でどちらが従か怪しいところである)、自民党側からも難色を示す意見が相次いだというが、今回は今回で選挙対策の臭いがぷんぷんする。「もうすぐ増税するから、今のうちに使っといてね」という魂胆なのだろうか。首相は近い将来の消費税率アップを明言してるし。

 どうにも煮え切らない感がぬぐえないのは、「国はカネを用意するだけであとの雑事は自治体まかせ」であるからだ。概要がなかなか固まらなかった要因のひとつである所得による給付制限まで地方に投げてしまっては、誰のための制度なのか分かりゃしない。よく「アメとムチ」という言い回しが使われるが、かくも露骨に「はーいアメですよー」とアメが提示される例もそうないのではあるまいか。

 ふと思い立って手元の辞書を引いてみると、飴には「(比喩的に)喜ばせて人をだますもの」という意味もあるそうだ(旺文社国語辞典による)。的確すぎて言葉もない。

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そういうことをどの口が言う

 現職の兵庫県知事の発言としてはあまりにも軽はずみで軽率な発言が飛び出した。asahi.comより。

   

井戸知事は「東京一極集中を打破するための旗を揚げなければならない」と前置きしたうえで、「関東大震災なんかが起これば(首都圏は)相当ダメージを受ける。これはチャンス」と発言。さらに「首都機能を関西が引き受けられる準備をしておかないといけない」などと述べた。

 知事としてどうこうという以前に、人としてどうなんだろう。明らかにこの発言の根底には「関東大震災ウェルカム」という意図が流れている。この調子ではヘタをすると祈祷師すら呼びかねない。問題発言連発の大阪府知事すら「不適切」と評しているあたり、常軌を逸している。

 この発言を受けたもうひとりの問題人物、東京都知事はこんなことを言っている。asahi.comより。

   

 石原知事は「他人の不幸をチャンスにするという表現は、日本人の感性になじまない。政治家は言葉が大事だ。東京の地震を期待されるなら、30年先の話かもしれないから、自分で関西の活力を取り戻す努力をしたらいいんじゃないの」と述べた。

 「政治家は言葉が大事」とはよくもまあ言ったもんである。日常茶飯事のように舌禍事件を繰り返す御仁には言われたくないものだ。石原都知事はこの発言を「バカ正直」と評したが、実態は単にバカなだけである。

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