駅の改札にもETC専用レーンがあった話
駅を利用する人の多くがICカード式の乗車券を使うようになり、それに伴って自動券売機の数を減らした駅があるという話は聞いていたが、その余波が改札機に及んでいたとは。YOMIURI ONLINEより。
「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」などICカード乗車券専用の自動改札機の導入が鉄道各社で進む中、視覚障害者の間から不満の声が出ている。
視覚障害者は改札機が表示する残高が見えないことなどから切符を使う人も多いが、ICカードと切符の両方が使える従来型「併用機」と、ICカード「専用機」との区別がつかず、専用機の前で立ち往生してしまうという。
専用機の配置場所は駅ごとに異なっており、識者から「配置する際のルールを考えるべきだ」との指摘が出ている。
切符を買わざるを得ないのは視覚障碍者に限った話ではない。長距離を移動してきた利用者がいざ切符を自動改札機に入れようとしたら投入口がなくて当惑する光景を見かけたことがある。
もちろん鉄道会社には鉄道会社の事情があるのだが、ICカード専用改札機の設置にルールを課さないと、不便な目に遭うのは利用者の方だ。
同協会〔引用者註:東京視覚障害者協会〕では「専用機は廃止してほしい。廃止できないなら、どれが専用機か分かるようにして」と要望。これまでJR東日本は障害者に対し有人改札口の利用を勧めてきたが、これについても協会側は「問い合わせの客で込み合って長時間待たされることも多い」とし、「自動改札で戸惑っている時に後ろの客から舌打ちされてつらい思いをしてきた。便利さの陰に隠れがちな障害者のことも忘れないで」と訴えている。
公共交通機関たるもの、こうした声には真摯に耳を傾けてもらいたい。相手は「お客様」以外の何者でもないのだから。
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